古江彩佳が明かす勝負の一打の舞台裏/メジャーV凱旋インタビュー
8月の「パリ五輪」代表争いで山下美夢有に敗れてから3週後の歓喜。「東京五輪」をかけたレースで稲見萌寧に及ばず涙を流した3年前に比べて冷静に受け止め、切り替えられていたことも大きい。 「東京の前は自分が思うようなプレーが本当にできなくて、悔しくて泣いた。もちろん、(パリに)出られなくて悔しかったんですけど、自分にプレッシャーをかけながら、いいゴルフはできていたと思う。(代表争いが決着した)KPMG(全米女子プロ)で泣かなかったのは、それまで勝っておくべきところで勝てなかった自分が悪いって思えた」
惜敗を繰り返し、目標だった大舞台を逃しても、前を向き続けてつかんだ歴史的な1勝。「優勝することが大事。それをするために目の前のことに集中できれば」。 充実感をにじませながら、着実に歩むスタンスに変わりはない。
次戦は2年前に初優勝を飾ったダンドナルドリンクスで8月15日から始まる「スコットランド女子オープン」。翌週はセントアンドリュースでのメジャー最終戦「AIG女子オープン(全英女子)」と続く。 実はコロナ禍でエビアン、全英女子とスポット参戦した2021年にもゴルフの聖地でプレーした経験がある。「歴史ある名門コースに行けるのは幸せなこと。キャディのマイクの地元スコットランドで、また頑張れたら」。メジャーチャンピオンになっても、謙虚にほほ笑んだ。