キッチンとランドリールームに「回遊動線」を採用、家事ラクな家は毎日が快適だ
キッチンが渋滞しない&配膳もスムーズ!
アイランドと壁面収納の間の通路幅は、ゆったり105cmに。すると、キッチンでの快適さがまったく違って驚きました。 まず、大人2人がお互い反対方向を向いて、作業していてもぶつかりません。両側の引き出しを、最大まで出しても当たりません。ですから、お互い気にせずものを出すことができます。 そして、移動するときも行き止まりがないので、片側がふさがっていたら、反対側から出られます。これにより渋滞することもなし。 また、目の前にあるダイニングテーブルに配膳するときも、左右近い方から運べてムダな動きを減らせました。 回遊できることを優先した結果、キッチンにかなり広いスペースを割くことになりました。しかし、日々使う場所なので後悔はありません。
買ってきたものを運ぶ距離が短くなりラク!
移動距離の面でもメリットが。写真の冷蔵庫左側の壁裏にパントリーがあります(冷蔵庫右側の扉の奥は玄関)。 もしアイランドにしないで、冷蔵庫側の壁につけていたら、買い物から帰ってきたとき、冷蔵庫にしまうものは、すぐしまえます。しかし、パントリーへは、キッチンを大回りしないと行けません。そうなるとパントリーまでの移動距離が、かなり長くなってしまいます。 この家で筆者は、食料品の買い出し後、重い買い物袋を冷蔵庫の前に置き、要冷蔵のものをまず収めます。それから残りをパントリーへと収めます。それで片づけは終了。冷蔵庫からトータル4歩ぐらいで終わります。 買い物袋はかなり重いので、運ぶ距離を短縮できたことは、本当にやってよかったと感じています!
ランドリールームは回遊も独立もでき、自分の予定で動ける
もう1つの回遊動線は、ランドリールームにつくりました。浴室・洗面所とランドリールーム、そして階段ホール(来客部屋)、廊下へと、ぐるっと回遊できる間取りに。 浴室・洗面所とランドリールームの境には扉(鍵つき)があります。ですから、家族がお風呂や洗面所を使っているときも、ランドリールームが使えます。 なぜなら、ランドリールームへは、洗面所側の扉を閉めても、階段ホール側の扉から入ることが可能だからです。 子どもも成長してきて、お風呂上がりの体を見られたくないな、という時期に入ってきました。扉をつけて「回遊できるけれど独立もできる間取り」を取り入れて正解でした。 こちらは廊下からの眺め。右側が廊下側の扉です。来客の方が浴室や洗面所を使っていても、扉を閉めておけば、手があいたときにもう1つの扉から入って、洗濯を回したり、干したりできます。つまり、来客中であっても、時間を効率よく使えるのです。 また、いつもどおり干しっぱなしでも、扉を閉めれば見えなくできるので、安心してお客様に洗面所を使ってもらえます。 こちらは浴室側の扉を閉め、廊下側の扉から見た眺め。回遊動線のデメリットとして、プライバシーの確保が難しい、という点もあると思いますが、扉があれば、独立したひと部屋にできるので解決します。 「だれかが使っているから、使えない」という問題。子どもが成長してきて、家の中で家族みんなバラバラに動くようなライフスタイルになってから、より感じるようになりました。しかし、この2つの回遊動線のおかげで、快適に暮らすことができています。
武井優音