大阪・船場に「ビリケン像」 完成祝いミルクボーイやミャクミャクも 創業130年の繊維専門商社が建立
繊維の総合商社である田村駒(大阪市中央区)は14日、大阪本社前に建立したビリケンのブロンズ像の完成式典を行った。堀清人社長など同社の関係者の他、お笑いコンビのミルクボーイや大阪・関西万博の公式キャラクター・ミャクミャクらも出席してビリケン像の完成を祝った他、ビリケンが登場するARコンテンツ「BILLIKEN DIVERSITY」も映像などを交えて紹介した。 [写真]通天閣の展望台で大阪を見守るビリケンさん
堀社長「田村駒の福の神から船場の福の神に」
ビリケンは、1908年に米国の女性芸術家であるフローレンス・プリッツが夢で見たという幸福の神様が起源。日本には1909年ごろ伝わり、1911年に神田屋田村商店、現在の田村駒が商標登録を行って販売促進用品や商品キャラクターとして活用してきた経緯がある。
同社の堀社長はこうした経緯に触れるとともに、「15日に創業130周年を迎えるにあたって(ビリケンさんを)田村駒の福の神から船場の福の神に、という思いを込めて建立することになりました」と説明。「このビリケンさんが皆さんからかわいがってもらえることを願っております。また、大阪のまちのにぎわいに少しでも貢献できれば」と期待した。
ミルクボーイはこの日に合わせてビリケン像にまつわる短い漫才の新作を披露。その後、マスコットキャラクターのビリケンちゃんや、万博公式キャラクターのミャクミャクも登壇し、堀社長も交えてトークショーが行われた。
この他、式典で紹介した「BILLIKEN DIVERSITY」は、同社と、三菱UFJフィナンシャルグループらが設立した一般社団法人の関西イノベーションセンター(大阪市中央区)、ARコンテンツなどの開発を手掛けるデザイニウム(福島県会津若松市)によるもので、同日付けでリリースされた。同日から10月31日までARコンテンツの実証事業に取り組む。会場では、ビリケンの表情がランダムに変化するコンテンツのデモ映像を披露した。
式典終了後、除幕式を経てお披露目となったビリケン像は、台座込みの高さが93cm。夜間は季節に合わせた色でライトアップを行う予定で、今月は桜をイメージして濃いピンク色にライトアップするという。 (取材・文:具志堅浩二)