きらびやかな山車の行列、夜空彩る打ち上げ花火 埼玉で恒例の「秩父夜祭」
京都祇園祭、飛驒高山祭とともに日本三大曳山(ひきやま)祭の一つとされる秩父夜祭の本祭が3日、埼玉県秩父市で行われた。ちょうちんやぼんぼりを灯した絢爛(けんらん)豪華な山車と打ち上げ花火が秩父の夜を彩り、詰めかけた大勢の見物客を楽しませた。 【写真】秩父夜祭の本祭 見物客とハイタッチする曳き子たち 4基の「屋台」と2基の「笠鉾」の山車は午後6時過ぎ、法被姿の男女に引かれて秩父神社を出発。「わっしょい!」という勇壮な掛け声の中、市街地を練り歩いた。 午後8時過ぎに「御旅所(おたびしょ)」に集結すると、羊山公園から約5000発の花火が打ち上げられ、祭りは最高潮に達した。 市内に住む岩田芳夫さん(68)は「屋台囃子の音を聞くと胸が高鳴る。夜祭は秩父の人の心のような祭り」と話した。主催者によると、今年の人出は前日の宵宮と合わせ25万7000人だった。 秩父夜祭は300年以上の歴史があり、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている。(文・写真 相川直輝)