「競輪人生の目標はグランプリ優勝」127期の“超逸材”市田龍生都が4日松戸で本デビュー/特別インタビュー
2025年1月4日、松戸競輪場で行われる「オッズパーク杯(FII)」でデビューする通算5人目の早期卒業生・市田龍生都。タイトルホルダー・市田佳寿浩氏を父に持つサラブレッドであり、2025年からスター街道を爆走する可能性がきわめて高い“超ド級”の逸材だ。今回は市田へのインタビューとともに、過去4人の早期卒業選手との在所中のデータ比較をお届けしたい。(取材・構成 netkeirin編集部) 2024年12月23日、日本競輪選手養成所では市田龍生都の早期卒業証書授与式が行われた。同日午後にはJKA本部にて会見が行われ、デビュー戦が松戸開催に決定したことが発表された。会見終了後、市田に話を聞いた。
127期の仲間たちの先頭に立って競輪に励む
ーー早期卒業おめでとうございます。 市田 ありがとうございます。 ーー今どんな気持ちですか? 市田 養成所の生活が楽しかったので、仲間と離れてさみしいです。強い候補生たちと鍛えることができて、HPD(ハイパフォーマンスディビジョン)の良い環境でトレーニングに対する考え方も良い方向に変化しました。本当に良い毎日を過ごせたなあと思っていて。だから今の気持ちはさみしいです。 ーー養成所生活は厳しいと聞いていますが、楽しかったのですか? 市田 はい。特定の出来事がどうのってわけではなく、日常生活が本当に楽しかったです。日常と言っても“何もない日常がない”という感じで。苦楽をともにするメンバーと毎日自転車の話で高め合い、テレビや新聞を見て世間話をして。仲間と過ごした毎日は最高でした。 ーー(力を込めて“楽しかった”という姿を見て)有意義だったことがすごく伝わってきます。 市田 そんな毎日の中で早期卒業を決めたので、127期の先頭に立って走るつもりで頑張っていきたいです。
ーー養成所で培ったものは? 市田 自分は1kmTTを専門にしていて、大学時代は好タイムで走れていました。だから入所してすぐの頃を思えば「難なく先行できるだろう」と考えていたんです。でも競走訓練では簡単にはいきませんでした。いろいろな“プロ選手”と走る上で、各選手さまざま考えることがあると思いますが、先行して勝ち切るためには考えを深めていかなければならないことを学びました。競走訓練でどんな先行をすればいいのか、どんな先行をすれば勝てるのかをたくさん考えました。このあたりを深く考える経験がデビュー前にできたことは本当にデカい学びだったと思います。 ーーなるほど。 市田 教官から『自分が思っている以上に脚はあるから、自信を持ってやりたいことをひとつ決めて、それをしっかり突き通せるような考えでやってみろ』と言われたんです。具体的にいえば「縮こまったレースではなく思い切ったレースをやってみたら?」という意味合いでかけてもらった言葉です。これは心に残っています。