「韓国サッカー、どうしたの?」直球質問の数々に韓国スポーツ紙の敏腕記者が本音で回答!「日本人選手の闘争心は大きく変わった」【現地取材】
ここ10年で「日本サッカー」へのイメージは変わった
――日本の育成年代で、韓国のチームと練習試合を行なうチームの指導者のなかには「最近の韓国チームは怖さがなくなった」と言う人もいます。このことをどう見ますか? 金「ここ10年、日本の指導者だけでなく、タイ、ベトナムなど他のアジア諸国で選手を指導している韓国人指導者からもそのような話をたくさん聞きました。 以前、ユースの選手がベトナムで他国の選手と親善試合をする現場に出張したことがあります。その時は、韓国、日本、ベトナム、タイの4か国の12歳以下の選手と15歳以下の選手が試合をしていました。その時に印象的だったのは、韓国と日本の試合で日本のコーナーキックの場面です。 韓国のディフェンダーがゴール前で足を高く上げて荒っぽい守備をしていたのですが、日本の選手は、そこに積極的に頭を突っ込んでヘディングシュートをする気迫あふれるプレーを見せていました。それだけでなく、とても闘争的に身体を張っている姿もたくさん見ました。実はそれまでは『日本のサッカー』というと、綺麗にボールを蹴り、綺麗にパスを出すというイメージを持っていました。 しかし、この10年の間に、日本のトップ選手だけでなく、ユースの選手たちの闘争心など、以前の世代とは大きく変わったことを私自身も感じていますし、実際に他の指導者からも同じような意見を多く聞いています。 それに対して、韓国は以前と比べて『気迫』が不足していると思います。日本や中東のような国々は以前より、精神的な部分が強くなっています」 ――韓国の伝統的な特徴であった強いメンタルがなくなりつつあるのでしょうか? 金「過去、韓国は午前中に1回、午後に1回、そして必要に応じて夜にもトレーニングをしていました。精神力強化のために山に登るなどの強度の高いトレーニングをしていましたが、最近では効率的に時間を配分して運動をしており、選手たちが余暇活動を通じてストレスを解消することも重要なトレーニング過程のひとつだと考える傾向があります。 昔のように高強度のトレーニングをするのは時代遅れだと感じる選手が多くなりました。もちろん、このような環境でも競技力を高めている選手もいますが、一方で、そのためにトレーニングを怠る選手が増えたという話もあります。そのため、全体的に平均的なメンタルのギャップが以前より開くしかない環境だと思いますし、時代の変化に合わせてメンタルを強化するためのシステムが再び確立されなければならない時期だと思います」
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