【闘病】疲れやすさの正体は「急性白血病」… 再発・右目の失明を乗り越えた現在
急性骨髄性白血病を発症してから
編集部: 治療はどのようなものだったのでしょうか? 品田豊さん: 抗がん剤治療や輸血、抗生剤治療を行いました。ほかにも呼吸器内科でのステロイド投薬や点滴、皮膚にはコブができるようになり、皮膚科での切開処置を受けました。 また、医師から「ステロイドの投薬で経過を見ていきましょう。治療の効果を確認するために定期的に血液検査も行います」とも言われていました。 編集部: セカンドオピニオン(担当医とは違う医療機関の医師に第2の意見をあおぐこと)は受けられましたか? 品田豊さん: 担当医を信頼していたので、セカンドオピニオンは受けませんでした。 編集部: 急性骨髄性白血病発症後、生活にどのような変化がありましたか? 品田豊さん: 免疫力の低下を考慮して、食事は生ものやお刺身、アルコールを一切控えるようになりました。免疫力の低下で一番大きかったのは、感染症の影響で右目を失明し、視界が半分しか見えなくなったことです。 左目しか見えないので、日常生活にストレスを感じています。焦点が合わず物がはっきり見えないため、細かい作業をしづらいです。 外出時はマスクをつけて、感染リスクを最小限に抑えていますし、帰宅後は手洗いとうがいをして、細菌やウイルスの侵入を防ぐようにしています。 編集部: 治療中やこれまでの心の支えは何でしたか? 品田豊さん: 心の支えとなったのは、やはり家族の存在でした。家族の励ましやサポートで気持ちが前向きになりましたね。また、周囲の方々からの温かい言葉や応援も力になりました。
身体の小さなSOSを見逃さないで
編集部: 現在の体調や生活などの様子について教えてください。 品田豊さん: 今の体調は非常に良いです。いろいろ気をつけながらも毎日外出を楽しんでいます。病気を経験したことで、ささやかな幸せを強く感じるようになりました。 編集部: もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか? 品田豊さん: 「身体に無理をさせてしまってたんだね。これからはもっと健康を大切にするよ、ごめんね」と伝えたいです。当時の自分は、健康を犠牲にしながら頑張っていた部分もあったと思うので。 編集部: 急性骨髄性白血病を意識していない人に一言お願いします。 品田豊さん: 急性骨髄性白血病に限らず、病気はいつ、誰がなるかわかりません。なので「自分は健康だ」と思っていても、身体が発する小さなサインを見逃さないでほしいです。 少しでも異変を感じたら、早めに医療機関に相談してください。それが大きな病気を防ぐことに繋がると思います。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 品田豊さん: 「とにかく免疫力を下げてはいけない」と言いたいです。私が発症した急性骨髄性白血病は、免疫力が下がる病気です。免疫力が下がると、細菌やウイルスに感染しやすくなり、重篤な症状を引き起こすことがあります。 皆さんも普段から免疫力を下げないよう気をつけてほしいです。また、「病は気から」というように、必ず治ると信じることが大切だと思います。 そして何より自分を労わることを忘れないでください。辛い時期もあると思いますが、前を向いて進んでいけば、必ず光が見えてくると思います。自分自身を大切に、健康を最優先にお過ごしください。