【チーズ市場2021】巣ごもりで着実なベースアップ 世界情勢はコロナ禍に翻弄され値上げ基調
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う消費行動の変化を受けチーズ市場は、「ウィズコロナ」の生活様式が長期化する現在、市場拡大を継続できるかどうか、まさに正念場を迎えつつある。2020年度は「巣ごもり消費」の常態化で、家庭用チーズ市場は年間で前年比2桁成長。一方で業務用市場はコロナ禍のマイナスインパクトが大きく、チャネルによる差はあるものの、度重なる緊急事態宣言の発令などの行動制限が響いて同2桁以上のダウンとなった。2021年度に入ってからは前年の反動を受け、足元の厳しさは続いているが、家庭用は2019年度比では着実なベースアップを達成。業務用は反動増の傾向があるものの、一昨年並みのレベルはまだ遠いとの見方が強い。輸入に目を向けると、生産は逼迫(ひっぱく)状況にはないものの、世界的な需要の高まりで、相場は上昇基調にあり他の食品同様、物流・原料コストの高まりが気になるところだ。
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日本食糧新聞社