アウディ離脱のエクストロームがフォード入り。2025年ダカールラリーで再びサインツSr.のチームメイトに
フォード・パフォーマンスは10月1日、マティアス・エクストロームを同ブランドのドライバーとして迎え、2025年のダカールラリーに向けてドライバーラインアップを完成させたと発表した。 【写真】フォードが2025年のダカールラリーに投入する新型マシン『フォード・ラプターT1+』 DTMドイツ・ツーリングカー選手権で2度栄冠に輝き、WorldRX世界ラリー選手権でもワールドチャンピオンのタイトルを獲得するなど、長年わたってアウディと特別な関係を築いてきたベテランのエクストローム。 このスウェーデン人は、9月の終わりに23年間所属したドイツメーカーのもとを離れ去就が注目されていたが、新たにフォード陣営に加入し、引き続き“世界一過酷”といわれるラリーに挑戦することとなった。彼は2022年からチーム・アウディスポーツととにダカールラリーに参戦し、3年連続で完走を達成。これまでに計4回のステージ優勝を飾っている。 そんなエクストロームは、アウディ陣営でもチームメイトだったカルロス・サインツSr.に続くかたちでフォード入りを果たし、ステアリングを『アウディRS Q e-tron E2』から『フォード・ラプターT1+』のそれに持ち替えることとなる。 なお、フォードは9月23日に若手ドライバーであるミッチー・ガスリーJr.の起用をアナウンスしており、今回のエクストローム加入によって4台体制の「ドライバーラインアップが完成した」としている。2025年にフォード・ラプターT1+をドライブする4名のドライバーは、2024年王者のサインツSr.、フォードMスポーツで2年目を迎えるナニ・ロマ、新加入27歳のガスリーJr.、そしてエクストロームだ。 初参戦となった2021年以来、自身5度目のダカールラリー挑戦が決まった46歳のベテランは、「フォードのダカール・プログラムに参加することは、僕にとって本当にエキサイティングなことだ」と語った。 「フォードとMスポーツは、見た目も音も走りも素晴らしいクルマを作りあげた。僕たちはダカールラリーで優勝するという共通の目標を持っている。これまでダカールで4回トライしてきたが、トップを目指せるだけの経験を積んだと言えるだろう。チームには、この野心を支える多くの知識と経験がある。フォードの長いモータースポーツの伝統、Mスポーツの実績、素晴らしいドライバーのラインアップ、優秀なエンジニア、技術者、そしてチームの他のメンバーだ」 「フォードのラプターT1+がラリー・デュ・マロック(モロッコラリー)に初参戦し、その後ダカールラリーに参戦するのを楽しみにしている。素晴らしい成功と素晴らしい一年が待っていることを願っているし、そのために全力を尽くすよ」 フォード・パフォーマンスのグローバルディレクターであるマーク・ラッシュブルックは、「マティアス(・エクストローム)をフォード・パフォーマンス・ファミリーに迎えることは、我々のダカール・プログラムにとって大きな一歩となる」と期待を寄せる。 またMスポーツのマシュー・ウィルソンは、エクストロームと彼のコドライバーであるエミール・ベリークヴィストの経験がチームを前進させると考えている。「我々はマティアスのキャリアを長い間追いかけてきた。DTM時代からWorldRX、そして今回のダカールラリーまでだ。彼はあらゆるモータースポーツで素晴らしいスピードと能力を発揮してきた。オフロードレースでのパフォーマンスも例外ではない」と同氏。 「私たちは彼と彼のコドライバーであるエミール(・ベリークヴィスト)と一緒に仕事をすることをとても楽しみにしている。ふたりはこのチームに幅広い経験をもたらしてくれるだろう」 [オートスポーツweb 2024年10月02日]