名古屋城説明会「木造反対はゼロ」も開催は1度きり 河村市長が会見
名古屋市の河村たかし市長は23日、市役所で定例記者会見に臨んだ。名古屋城天守閣の木造復元に向け、市が21日に開催した市民向け説明会について「(質疑応答で)木造反対(の意見表明)はゼロだった」。バリアフリー技術についても「(エレベーターは必要ないという)河村さんの意見に賛成だとはっきりしゃべられて、嬉しかった」などの認識を示した。一方、今年度は開催が一度きりとなった理由は答えなかった。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見(2023年1月23日)
「わざわざ少なくしたという認識はない」
説明会には200人余りが参加し、河村市長は「びっくりしました。あんなにみえた(来た)のは初めてです」と満足そうな様子を見せた。 当日は名古屋城調査研究センター所長の講演と、市からの天守閣整備状況の説明の後、質疑応答で市内外の参加者7人ほどが質問に立った。木造復元の工法や使われる素材などを聞く質問のほか、バリアフリーの独自のアイデアを披露し、「公募で決まった新技術にこだわらず、市民の柔軟なアイデアを取り入れるべきだ」といった意見もあった。 同様の説明会は過去に年3~8回開かれてきたが、今年度は1回だけで終わることについて問われると、河村市長は「なんでかね、ああいう雰囲気だったらかえってやった方がありがたがられる」と首をひねり、「(担当部署に)確認しますけど、わざわざ少なくしたという認識は私はありません」とした。 担当の名古屋城総合事務所によると、一昨年度と昨年度は各3カ所の会場で説明会を開いたが、質疑応答はオンラインでは配信しなかった。今回は会場での質疑応答の様子を後日オンライン配信するため、1回の開催でいいと判断したという。さらにホームページにアンケートフォームを設けたり、NHKの大河ドラマ放送と連動したシンポジウムを翌週に開いたりすることで、市民の意見を聞く機会は設けているとする。
スクールランチ談合疑い「事実ならいかん」
名古屋市が発注する公立中学校向けの給食調理業務「スクールランチ」の入札をめぐり、公正取引委員会が談合の疑いで7社に立ち入り検査をしたことについては、「談合して高い値段でやっているとお母ちゃんの負担になる。談合の事実があったかどうかはまだ分かりませんけど、(事実であれば)いかんこと」と指摘した。 スクールランチは一食当たり320円の食材費が保護者負担、その他の経費600円が公費負担だという。河村市長は「920円する昼めしといったらなかなかのもの。公取任せにせずに、ちゃんといっぺん調べてみます」と述べた。 (関口威人/nameken)