パートナーの元恋人への嫉妬が止まらない。「遡及的嫉妬」の対処法を伝授
今カレ・今カノが以前付き合っていた相手のことが気になる、強い嫉妬心や怒りを覚えてしまう……そんな行き場のない自分の感情「遡及的嫉妬」にどうしたら正しく対処できるのか、専門家がアドバイス。豪版『ELLE』より。
パートナーの元カノについて歌ったオリヴィア・ロドリゴ
「憑りつかれてる、あなたの元カノに」 「共通の友達は誰?/ベッドでは上手い? /今でも彼女のことを想ってる?/大丈夫、もう関係ないよね?/彼女は気楽なタイプ? 束縛したことある?/旅行は好きだった? 読書は好きだった?/ ああ、考えるとつらくなる」 これはオリビア・ロドリゴの2023年の楽曲「Obsessed」の歌詞だ。「Obsessed」がヒット曲であることは否定しがたいし、歌詞は必ずしもその通りというわけではない。しかし、この曲によって、“パートナーの元恋人に嫉妬する”という驚くほどありふれた現象にスポットライトが当たることになった。
パートナーの元恋人のことが気になるのはあなただけではない
TikTokでは、多くのユーザーたちがこの曲を使って、パートナーの元恋人に執着した経験、あるいは逆に、自分が執着された経験について詳しく語っている。 実はこの経験はかなり一般的であると考えられており、「遡及的嫉妬(Retroactive Jealousy)」と呼ばれる感情と密接に関連している。通常の嫉妬は、その瞬間に不安を感じるが、遡及的嫉妬ではその名称通り過去が影響する。
遡及的嫉妬(Retroactive Jealousy)とは?
本質的に、遡及的嫉妬とは、パートナーの過去の関係に嫉妬したり、脅威を感じたりすることだ。これは、たとえパートナーが元恋人ともはや関係がなかったり、連絡を取っていなかったりしても起こりうる (オリヴィア・ロドリゴの歌詞にあるように)。 心理療法士のトビー・インガムはこのテーマに関する著書の中で、遡及的嫉妬は、パートナーと自分の今の関係よりも、パートナーと元恋人の過去の関係の方が充実していたはずだと考えることで増長すると指摘している。 一度この考えに囚われてしまうと、それは掻くことのできない痒みのようになり、知ることでどんなに気が滅入るとしても、パートナーとその元恋人のことについてすべてを知りたいという欲求が高まってしまう。