優雅に駆ける国産スポーツカー。
ひとたびハンドルを握れば、ヴォン! とエンジンを唸らせ、瞬く間に全力疾走。これこそがスポーツの名を冠する所以。速さを追求したデザインと機能を兼ね備えた車は、やはり別格だ。ポルシェやフェラーリは高嶺の花かもしれないが、僕らには’70年代後半~’90年代の国産スポーツカーがあるじゃないか。ビュンと突っ切るように走るスカイラインや、爽やかに風を切るロードスターにはどこか気品が漂う。『頭文字D』の主人公が乗るトレノや、松任谷由実の楽曲「よそゆき顔で」にも登場するセリカは、まさに当時のシティボーイたちが焦がれた名車。日本が誇るスポーツカーを愛車候補に。そんな気持ちがグングン加速してきた! 車はともだち。
NISSAN SKYLINE -1992
完全無欠のスポーツカー、スカイライン。アメリカの「25年ルール」(製造から25年以上経過したら輸入OK)も相まって、海外人気も上昇し続けるこの車を“走ってナンボ”精神で乗りこなす髙橋さん。もちろん、見た目にもこだわりアリ。リアのさりげないスポイラー(通称:チビスポ)や平行四辺形のヘッドライト、雄々しい音を轟かす砲弾マフラーなど、カスタマイズがとにかくシブい! 「実物を見た瞬間にビビッときて、すぐ購入を決めました。ヤングタイマーとして挙げられるようなおしゃれさはないけれど、年齢を重ねてもずっと乗り続けられると思うんです。ガンメタリックなボディと、昔のヤンキー鞄のような薄いシルエットもたまらないですね」
オーナー
髙橋 慶(30) 会社員、「Street Motion Tokyo」代表 「走り屋が好きな車はエンジンがやれてることも多いですが、これはきれいな状態で見つかりました」。そのコツは、オートマ車を狙うこと。実は、髙橋さんはレスポンスがいい5速マニュアルに換装済み。
MAZDA ROADSSTER -1999
深緑のボディとベージュで統一された内装がシック。2世代目のNB系ロードスターに乗る有馬さん。幼少期には母親の真っ赤な初代で幼稚園まで通っていたという。その影響もあってか、利便性より胸の高鳴りを重視して選んだこの一台は「カー・シティ・ガイド」を介して譲り受けたもの。「休日になると栃木県や山梨県までキャンプに行きます。収納スペースが少ないので、荷物をいかに少なくするかが重要になってくるんですけど(笑)、それも醍醐味。暖かくなってきたら、幌を開けて友人と夜のドライブもしますね。ピザをテイクアウトして海辺の駐車場で頬張ったり、東京タワーの下でお寿司を食べたり。車の“中”とはいえ、ピクニック気分を味わえるんです」