簡単に料理上手になれる! 料理のプロに聞いた「ピピッとコンロ」の便利な使い方
毎日の料理の手間や負担が減らせる調理器具があれば、ごはん作りはラクになる、そしてよりおいしくなる! お掃除を自動掃除機に頼るなら、料理も便利な道具を活用しませんか? 大は小を兼ねない!料理のプロが明言「フライパンは20㎝でいい」 アイデア溢れる料理家としても人気の高い稲田俊輔さんが、おすすめの製品を使った夕ごはんに役立つオリジナルレシピを提案します。忙しい家庭にとって一番惜しいのは「時間」。優秀な調理器具や調理家電で貴重な時間を手に入れる=【お金で解決しよう!】という連載です。
20年以上使い続けてきたコンロを、2年ほど前に買い替えました。実のところ、特に必要に迫られて、というわけでもありません。 ガスコンロはかなり長く使い続けられる機材です。わが家の古いガスコンロもまだまだ使い続けられそうでしたが、その時は何となく買い替えたくなったのです。掃除は定期的にしていたものの、さすがにどうやっても落ちない汚れで薄汚れてきてもいましたし、気分転換も兼ねて、たまにはそのくらいの贅沢もいいだろうと思ったわけです。 強いて言うならば「フラットトップ」であることは、ちょっとした魅力でした。古いコンロは火口の周りを取り囲む油受けがついており、その上に重いゴトクがのっていました。これは実は一般的な飲食店のコンロと同じ構造です。 僕もお店であれば、営業終わりに毎日それを取り外して洗ったり磨いたりします。しかし家ではそうマメにもしていられません。必然的にそこには油やススが少しずつ溜まります。そのまま使うと鍋の裏も汚れます。時々気合を入れて掃除します。鍋も磨きます。なかなか億劫です。 その点フラットトップのコンロは、掃除もしやすく、とても快適です。基本的には、使うたびにさっと拭くだけ。何より見た目がモダーンで素敵です。僕は仕事柄、港区あたりのおしゃれなキッチンスタジオを使わせてもらうことも度々あります。その広くて綺麗なキッチンを見るたびに、ウチもこんなだったらいいのになあ、と羨望のため息を吐くのが常なのですが、とりあえずウチもコンロ周りだけはそれに近いものになりました。まずは満足です。 しかし、この最新式のコンロの真骨頂は、そんなものではありませんでした。そのコンロは、いわゆる「ピピッとコンロ」です。今から新しくコンロを買おうとしたら、ほぼ全てがこのタイプということになるのではないでしょうか。 「ピピッとコンロ」というのは、実は特定のメーカーの製品名というわけではなく、東京ガスの登録商標。火力や調理時間の自動制御などの便利な機能や安全装置を内蔵した、進化型のビルトインコンロの総称です。国内ではリンナイ・パロマ・ノーリツの3メーカーが、東京ガスの統一規格で、それぞれに特徴のある製品を製造しています。もちろん東京ガス以外のガス会社の管轄エリアでも使用できます。 そういった便利機能を使用する時、「設定温度に達しましたよ」「時間ですよ」みたいなお知らせとしてピピッと電子音が鳴るのが、この名称の由来です。機能はメーカーや機種ごとに少しずつ違いますが、今回はほぼ全てのものに共通の基本的な機能に関して、僕が実際に使ってどう便利だったのかを書いていこうと思います。 ちなみにわが家の機種は、リンナイ製のスタンダードモデルです。使い方に関しては一部特殊な(マニアックな)ものも含まれますが、皆さまはご自分の料理スタイルに合わせて、参考になる部分だけお読みいただければと思います。