【ハイライト動画あり】惹きつける7トライで快勝。日本代表、サモア代表を振り回し、攻め切る
誰がチャンスを作ったか。パスは誰から誰へ、キックを蹴ったタイミングと、追っ手の走り出しも、映像を戻して確認したくなる。 そんなトライシーンがいくつも見られた。 【ハイライト動画】サモア vs. 日本
9月15日(日)に秩父宮ラグビー場でおこなわれた『アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2024』の準決勝で、日本代表(プールB/1位)が快勝した。 プールAで2位となったサモア代表から7トライを奪い、49-27と快勝した。
先制トライは前半6分にCTBディラン・ライリーが挙げた。 相手ボールのラインアウトをLOワーナー・ディアンズがカットして始まった攻撃。右に展開し、FB李承信が転がしたグラバーキックを背番号13がつかみ、インゴールに入った。
この日の日本の布陣は、SOに立川理道、FBに李。2人の司令塔がいることでボールがよく動いた。 そして、全員が同じスペースを見て動けた。
いくつもあったトライの中でベストトライは後半4分のものだったか。アタックの始まりは、自陣ゴール前のターンオーバーだった。
相手ボールを奪い取ったのはCTBニコラス・マクカラン。コミュニケーション能力が高く、周囲と連係して動く選手だ。この日も、攻守に幅広く動いていた。
マクカランのボール奪取を号砲に、全員で攻めに転じたから90メートル近くを攻め切れた。 SH藤原忍からのパスを受けたFB李が、ディフェンスの裏にグラバーキックを転がす。WTB長田智希がチェイスしてボールを手にする。ハードタックルを受けながらもつないだ。
そのパスを受けたのは、キックを蹴った李だ。ワンプレーで終わらず、勤勉に走り続けていた。 李は、サポートのFL下川甲嗣へパスを送る。背番号7はスピードに乗って走り、追いすがるディフェンダーのタックルをハンドオフで落とすスキルも見せてインゴールに入った。
このトライは長い距離を、ブレイクダウンを作ることなく攻め切ったが、この日の日本代表は敵陣深くに攻め込んだ時のスコア率が高かった。 チャンスを作っても得点できなかったこれまでの課題がこの日は見られなかった。好機にプレーの精度が高く、コミュニケーションが取れていた。