大手企業からベンチャーへ 心電図解析ソフト手がけるエンジニア、医療×AIで目指すものとは?
AI時代に大事なのは「自らの道を極めること」
─これからの時代は職種問わずAIの知識が不可欠になる、といった声も聞かれますが、どのようにお考えでしょうか もしAIを作る側を目指すのであれば、AIについて、特に数学の知識は必要となるでしょう。しかし、あくまでAIを使う側にとどまるのであれば、自分の業務領域のエキスパートとなることの方がより重要だと思います。 昨今は「AIが仕事を奪う」と叫ばれていますが、私の視点だとまだまだAIは発展途上で、決して100%の信頼に足るものではありません。だからこそ、AIの導き出した答えが正しいか否かを自分自身で判断しなければならず、その材料となるのが知識や経験になるのです。自らの専門を極め、正確な知識を身につけることがAI時代を迎える上で最も重要なことになってくるのではないでしょうか。 ─ここまでお話いただきありがとうございました。最後に読者へのメッセージをお願いします 20代はチャレンジに最適な時期だと思います。興味がある分野に挑戦するのは、20代ならではのエネルギーがあるからこそできること。実はカルディオインテリジェンスで働く仲間たちも、全く異なる分野から医療機器の世界に飛び込んできた社員がほとんどです。新たな環境に身を置くことで新たな視点が身につき、成長を実感しながら働くことができています。 そして、就職・転職活動問わず、「やりたいこと」や「なりたい自分」を明確にしておくことが最も大切だと思います。例えば、エンジニアのエキスパートになりたいと思ったら、常に最前線を走らなければなりません。そのためには常に勉強を欠かさず、新しいツールやサービスがあればとりあえず触ってみる。企業を選ぶ際も「先進的なことに取り組んでいるか」という目線を大事にする。このように、どんな行動を取るべきか自ずと見えてきます。まずは「生き方の軸を明確にする」という一歩を踏み出してみることで、きっと新たな道が開けてくるはずです。 【株式会社カルディオインテリジェンス】 2019年設立。心臓の専門医とAIスペシャリストがタッグを組み、心電図のAI自動解析支援システムの製品開発を行うヘルステック企業。心房細動(不整脈の一種)の兆候を捉える医療機器を開発し、専門医/非専門医にかかわらず心臓病を早期発見、治療ができる環境を目指す。「⼼臓病診療を受けられない患者さんを世界からなくす」をミッションに掲げ、今日も医療現場を支えるべく技術力向上に努めている。 (まいどなニュース・20代の働き方研究所/Re就活)
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