米大手銀、イスラエル通貨・債券取引で利益急伸 中東紛争長期化で
Stefania Spezzati Libby George [ロンドン 26日 ロイター] - 中東の紛争が14カ月に及び、金融市場が大きく変動する中、大手投資銀行はイスラエルの債券・通貨取引から過去5年で最大の収益を上げる見通し。ロイターが入手したデータで分かった。 バリ・アナリティクスによると、イスラエルの通貨シェケルなどのボラティリティーが高まる中で、銀行は2024年にイスラエル関連の債券・通貨・商品取引(FICC)で4億7500万ドルの収入を得るとみられる。前年より10%超の増加となる。 関係者によると、米銀最大手JPモルガンは今年これまでに、調査対象となった世界の銀行10社の中で最大となる約7000万ドルの利益をイスラエル関連取引から上げたとみられる。 規模は世界の取引収入全体のごく一部に過ぎないが、イスラエル資産取引の2桁の増収率は、全般に取引が低調だった今年の金融市場で際立っている。 バリ・アナリティクスは、調査した世界10銀行の今年のFICC収入は全体的には伸びないと予想している。 ゴールドマンとシティグループは、JPモルガンに次いでイスラエルのFICC市場で高いシェアを占めており、欧州の銀行のシェアは小さいという。 ゴールドマン、シティ、JPモルガンはコメントを控えた。