15年ぶりに世代交代した老舗グランメゾン〈アピシウス〉の4代目シェフが、フランスの伝統を継承し進化させる!
1983年日比谷に創業した〈アピシウス(APICIUS)〉は、日本のフランス料理を代表するグランメゾン。店名は古代ローマの美食家“アピシウス”から名付けられ、フランスの伝統を継承して進化させた料理が、日夜食通たちの口福を満たしている。
この伝説的なレストランで、2024年8月に4代目シェフに就任したのが、 森⼭順⼀さん。高校卒業後にホテルに勤務した後、1998年に〈アピシウス〉へ入社した。2013年からはスーシェフの重責を担い、最高の一皿を生み出すためには妥協を許さない。
名店で研鑽を積んできた⽀配⼈の⽩坂収さん、2010年からシェフパティシエを務める上原孝之さん、日本トップのソムリエのひとりであるシェフソムリエの情野博之さんが脇をしっかりと固める。
このフレンチの名店で是非とも味わっておきたいのが、“国産黒毛和牛ロース挽き肉の半生ステーキ ビトーク アピシウス風”。いくつもあるスペシャリテの中のひとつで、サシの多い黒毛和牛の旨味が最大限に生かされている。ステーキは外がカリカリっとして実に香ばしく、中は半生でジューシーな佳味。“つなぎ”が使われていないから肉感もたっぷりで、食べ応え満点になっている。和牛香とバターライスの風味もよく合っていて、食欲がかき立てられる。細切りにしてジャガイモを揚げた“ハッシュブラウン”と、酸味のあるクリームソースもよいアクセント。
ほかにもまだまだ珠玉のメニューがあるので紹介しよう。 “雲丹とキャビア 野菜のクリームムース コンソメゼリー寄せ”は、見た目にも美しい冷前菜。野菜のクリームムースはなめらかで穏やかな甘味があり、濃厚な北海道の雲丹と大粒のオシェトラキャビアがたっぷりと包まれている。周りにあるビーフコンソメのジュレは、ちょうどいい塩梅と心地よい弾力。
ほかではなかなか食べられないスープが、“小笠原産母島の青海亀のコンソメスープ シェリー風味”。水、香味野菜、海亀でつくられたスープはキラリとして美しく、ふくいくたる上味が口の中に広がる。ほんの数滴加えられたシェリー酒によって高貴な香りをまとう。添えられたグラナパダーノのスティックパイは、口直しで食べてみて。