世界初の有人月面着陸に成功した「アポロ11号」から今年で55年
こちらは今から55年前、1969年7月21日(日本時間・以下同様)に月の「静かの海」で撮影された写真です。 今日の宇宙画像 星条旗の隣に立っているのはアメリカ航空宇宙局(NASA)の有人月探査計画「アポロ計画」における初の有人月面探査ミッションとなった「Apollo 11(アポロ11号)」のBuzz Aldrin(バズ・オルドリン)宇宙飛行士で、撮影したのはアポロ11号の船長を務めたNeil Armstrong(ニール・アームストロング)宇宙飛行士です(いずれも当時)。アポロ11号の月面着陸から2024年7月21日で55年が経ったことを記念して、NASAは当時数多く撮影された写真の一部を紹介しています。 アポロ11号のクルーは船長のアームストロング宇宙飛行士、月着陸船操縦士のオルドリン宇宙飛行士、司令船操縦士のMichael Collins(マイケル・コリンズ)宇宙飛行士です。3名が乗り込んだ司令・機械船「Columbia(コロンビア)」は1969年7月16日22時32分(アメリカ東部夏時間同日9時32分)、月着陸船「Eagle(イーグル)」とともにアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センター39A射点から大型ロケット「Saturn V(サターンV)」で打ち上げられました。
月へ向かう軌道に投入された司令・機械船と月着陸船は7月20日に月周回軌道に到着し、翌21日2時44分にはアームストロング宇宙飛行士とオルドリン宇宙飛行士を乗せた月着陸船が切り離されました。司令・機械船に残ったコリンズ宇宙飛行士による目視検査の後、月着陸船はエンジンを始動して降下を開始。1969年7月21日5時17分(アメリカ東部夏時間同年7月20日16時17分)に静かの海へ着陸することに成功しました。 アームストロング宇宙飛行士は1969年7月21日11時56分、人類史上初めて月面に降り立った人物となりました。有名な「That’s one small step for man, one giant leap for mankind.(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ)」という言葉が述べられたのもこの時です。 アームストロング宇宙飛行士は続いて月着陸船から降りたオルドリン宇宙飛行士とともに、合計約22kgのサンプルの採取、月震計やレーザーリトロリフレクター(再帰反射器)の設置、写真撮影などを行いました。