海上自衛隊の護衛艦「かが」がついに空母化に成功…日本の自衛艦の「止まらぬ進化」に中国が抱く「大きな恐れ」
今後の配備予定は?
我々の目の前ではハリウッド映画「トップ・ガン」で見たシーンそのままが海上自衛隊の「空母」艦上で繰り広げられていた。この日はF-35Bの2機だけが発艦を果たしたが近い将来には、「かが」1隻で推定8機が運用できるというのである。さらにこのF-35Bは来年度までに航空自衛隊に18機が配備され、新田原基地にはあらたにF-35Bだけの専門飛行隊まで創設し、間もなく翼に日の丸を輝かせたF-35Bが「かが」から発艦するシーンも目の当たりにできるはずなのである。さらに将来的には2個飛行隊計42機のF-35Bが航空自衛隊に配備され、海上自衛隊には「かが」に続き「いずも」も固定翼戦闘機の艦上運用可能な改修、すなわち空母化される予定である。 しかし「かが」の10倍ほどの70-80機のFA-18「スーパーホーネット」戦闘攻撃機やF-35Cステルス戦闘機を運用できるアメリカの原子力空母と比較すると、まだまだ少ない。だいたい70-80機の戦闘機だけでヨーロッパ一国の空軍力に匹敵するのである。アメリカはそんな原子力空母を11隻も保有しとるのである。さらに「かが」と同じくF-35Bを運用できる軽空母ともいえる強襲揚陸艦も現在計画中のもいれると11隻も加わり、もう中国やロシアや北朝鮮が束になってかかっても相手にならんのである。
空母の運用の難しさ
さあここらで世界の空母事情について説明させていただく。実は固定翼戦闘機を運用できる実質空母をまともに運用しとる国は核兵器保有国より少ないのである。それほど空母は金と人手がかかりかつ運用がむずかしいのである。まずは動く空軍基地ともいえる巨艦の空母は単艦では動けない。対空戦闘に特化したイージス艦や敵潜水艦にも対処できるよう味方潜水艦まで引き連れた空母打撃群として動かざるを得ない。そんなアメリカの原子力空母1隻で航空要員まで乗せたら、6000人が生活しとるのである。まさに艦内に原発を備え燃料補給の必要ない無限のパワーを産み出す動く都市である。 そんな空母機動部隊を実際に運用し、実戦経験まである国というたら、日米英の3か国しかない。あの世界最大の核弾頭保有国のロシアですら「空母」を持て余し、唯一ある「アドミラル・クズネツォフ」ですらずうと故障中、ほとんど航海にでたことなく、ウクライナへの侵略にもまるで戦力になってない、いまやただのお荷物、スクラップになるのを待つばかりである。