海上自衛隊の護衛艦「かが」がついに空母化に成功…日本の自衛艦の「止まらぬ進化」に中国が抱く「大きな恐れ」
がらっと雰囲気が変化した
まあそれを不肖・宮嶋から言わせれば、日本周辺のあえて国名は出さんが、朝中露という核保有国でもある敵国に囲まれるに至り、特に中国による「力による無理くり現状変更」の過激排他的軍事活動により、尖閣諸島周辺はすでに実質中国の海と化し、さらに台湾、沖縄本島まで、我が物とせんと挑発を続け、パクリとはいえ空母3隻までをすでに保有した中国海軍の脅威にさらされるに及び、日本も空母を配備する必要に迫られたと。 そして今回はそんな前回までの航海の「かが」とはがらっと雰囲気が違っていた。艦載機となるF-35Bの艦上運用機能を持たせる、すなわち空母化のため台形だった飛行甲板は米海軍の強襲揚陸艦のような長方形にさらに高熱のダウンウオッシュに耐えれるよう飛行甲板を分厚く等様々な改修がなされたのである。全長248mという長い飛行甲板で艦上救難車を自在に操り、艦載機の運用を仕切るのはこれまでと同じフル装備の「かが」の乗員たちであったが、それに加え赤や黄色という色とりどりのフライトベストを着こんだ米海兵隊員や米海軍軍人らも走り回っているのである。
固定翼戦闘機F-35Bの存在
そしてなによりの違いは飛行甲板後部に控える固定翼戦闘機F-35Bの存在である。その独特のシルエットはステルス性を保つため爆弾倉すら機体内部に収納され、アンテナも機銃すら見当たらない。ツルンとした機体外殻から塗料までいまだ我々のカメラから遠ざけられており、自らはレーダーに映らないのにコックピットからは機体全方向に張り巡らされたカメラの映像がパイロットのヘルメット内のヘッドアップディスプレイに映りだされれるという死角なしなのである。もう中国のパクリ空母のパクリ艦載機との空中戦では勝負にならないハイテクぶりやというのである。そして我々自身も機体に6m以内に近づけないほど、さらに機体後部に回り込めず、さらに今回の取材には日米の国籍者しか参加させなかったほど、その機体自身が国防秘の固まりなのである。 「かが」乗員の表情もみな誇りに満ち溢れているように見える。それが戦後初の空母乗組員となった誇りなのか、自衛艦のなかで最初の固定翼戦闘機の艦上運用試験飛行に成功した喜びも加わってのか、とにかく「かが」艦上はお祝いムードが漂っていた。