海上自衛隊の護衛艦「かが」がついに空母化に成功…日本の自衛艦の「止まらぬ進化」に中国が抱く「大きな恐れ」
米仏の空母のみ有する蒸気カタパルト
フランスが唯一保有する空母「シャルル・ド・ゴール」も原子力動力のうえ、アメリカ以外では唯一の蒸気カタパルトを有しかつ核兵器を搭載した唯一の空母である。意外に思えるが「シャルル・ド・ゴール」よりでかいアメリカの空母は核兵器を搭載していない。したがってアメリカの空母は日本を母港にもでけるが、非核三原則のために「シャルル・ド・ゴール」は寄港できないことになっている。 この米仏以外の空母にない蒸気カタパルトこそが攻撃型空母の空母たる機能である。重さ30tを超える燃料、ミサイル、武器満載の攻撃機を2秒以内に300kmで飛行甲板から射出できる、あの映画「トップガン」の冒頭ででてきた、白煙もうもうと吹き上げながら高速で打ち出しているあの装置である。アメリカの原子力空母はこの蒸気カタパルトを1隻に4基も備え、秒単位で戦闘機を射出しつづけることがでけるのである。これまた原子力という無限のエネルギーを産み出す動力のおかげでもある。この蒸気カタパルトが21世紀にもなって米英でしか開発、造れないのである。フランスはそんな蒸気カタパルトを例外的に供与された。
空母の強烈な存在感と威圧感
英国は最新式の空母「クィーン・エリザベス」と「プリンス・オブ・ウェールズ」にもそんなカタパルトを搭載せず、「かが」と同じくF-35BというSTOVL機を艦載機にした。まあそれくらいF-35BのSTOVL性が信用でき、そのF135エンジンがパワフルで優秀やっちゅうことでもある。 その蒸気カタパルトに代わるリニアモーターカーのような電磁カタパルトが米英で開発され、空母「ジェラルド・R・フォード」1隻に装備されており、中国も同様の技術を開発し空母「福建」に搭載したといわれているが、実際中国空母で稼働してるのを見た者はいないので、おそらくはったりかと思われる。 そんじゃあ、米仏以外の英、伊、中露、スペインなどはどないしとるかっちゅうと、傾斜のついたスキージャンプ台のような飛行甲板で浮力と滑走距離を稼ぎ発艦しとるのである。当然、燃料武器の重量に制限がかかり、その行動半径も短くなり、とても攻撃型には及ばない。それでも中国みたいにたとえ、見栄でも、張りぼてでもパクリでも空母を持ちたい理由はやはりその強烈な存在感と威圧感を小国に与えることができるからである。