海上自衛隊の護衛艦「かが」がついに空母化に成功…日本の自衛艦の「止まらぬ進化」に中国が抱く「大きな恐れ」
海上自衛隊護衛艦「かが」の空母化
アメリカ西部時間11月6日、東京時間11月7日、戦後生まれの日本人はこの日を永遠に忘れるべからず。第47代アメリカ合衆国大統領にD.トランプ氏が選出されると大勢が判明した日、奇しくも人類史上初の空母機動部隊による奇襲作戦「真珠湾攻撃」の日から83周年の節目を1カ月後に控えた日であった。所はアメリカ西海岸サンディエゴ沖太平洋上、これまた奇しくも真珠湾攻撃に参加した帝国海軍空母「加賀」の名を冠する2代目、海上自衛隊護衛艦「かが」飛行甲板上であった、この日、ここで、栄光ある連合艦隊が消滅してから79年の歳月を経て、日本が再び「空母」を保有することになったのである。 【写真】中国も恐れる…海上自衛隊の「自衛艦」が見せた「圧倒的な光景」 しかしながら帝国海軍の良き伝統を受け継ぐ、自他共に認める近代海軍を謳う海上自衛隊はいまだに「かが」を「空母」と呼ばず、あいかわらず「護衛艦」のまま、今回の「かが」空母化成功も「F-35B戦闘機のかがでの艦上運用試験」なのである。 せやけどやで、従来海上自衛隊では護衛艦には「あたご」や「くらま」、「あぶくま」「おおよど」など山や川の名や、「あめ」「きり」「なみ」など自然現象の名を慣例としてつけてきた。唯一の例外ともいえるのが「しらせ」という明治の世に南極探検を敢行した白瀬中尉の名を冠した砕氷艦(南極観測船)があるが、その「しらせ」とて海上自衛隊としては白瀬氷河という氷河から名づけたと言い張っている。それが「かが」と同じく空母のような全通甲板を備えた護衛艦「ひゅうが」以降旧国名を付けるようになったのである。帝国海軍の戦艦「大和」や「武蔵」のように。もうそれだけで海上自衛隊の「覚悟」が窺えるっちゅうもんである。
いまだ空母とは呼ばれず……
とにかくこの日、ここで護衛艦「かが」艦上からF-35B戦闘機が発艦に成功したのをこの目の黒いうちに、いやワシの愛機でしっかり記録させてもろうたのである。中国のレーダーにはとんと映らないといわれるそのステルス性を帯びた機体には米軍機を示す「MARINE」のかわりに「かが」の「艦載機」を表すひらがなも含めた「かが」のエンブレムが描かれていたのである。 なのになんで自衛隊は「かが」を空母と呼ばず「護衛艦」のままなのであろう。固定翼戦闘機やヘリを複数発着艦できる機能を有する軍艦を航空母艦つまり空母やヘリ空母と呼ぶのが国際標準なのにである。しかも護衛艦「かが」は、国際艦首類別記号では「DDH」つまり駆逐艦のカテゴリーに入れ、Hがついてヘリコプター搭載駆逐艦の部類と言い張るのである。そないなったら全長248mの「かが」は駆逐艦と呼ぶにはあまりに長大な飛行甲板を備えた世界最大の駆逐艦となる。いやあいくらなんでも無理があるし、第一あの北朝鮮の非公開潜水艦から海のないスイスのレマン湖の警備船まで世界中の軍艦が掲載されている「ジェーン年鑑」にも「ヘリ空母」と分類されとるのにである。 日本のメディアもこと空母のこととなったら無関心というかガン無視とも言える。大谷翔平や日本人選手が出場する大リーグの試合にはあれほど局アナや落ちぶれた元プロ選手らをけしかけさせ、日本人に選挙権のない米大統領選には「大接戦」と予想した平和ボケした民主党贔屓の自称ジャーナリストや取材クルーを大挙派遣しときながらや、同じ時期の日本の護衛艦艦上での戦闘機運用試験開始、すなわち護衛艦初の「空母化」という日本の安全保障に大きな転換点となるこの佳き日の取材はガン無視なのである。これは国会の野党のセンセイ方とて同様である。