「あれ?このままプラグ差しても大丈夫?」コンセントの穴、左右で長さ違うのはなぜ?専門家に聞いた
スマホの充電器のプラグをコンセントに差そうとして、ふと気付いた。コンセントの穴って左右で長さが違う。左側の方がちょっと長い。あれ?このままプラグを差していいのかな?と少し迷った。実はプラグにも左右があって、差し込む正しい向きがあるのかも…。気になったので、コンセントの穴の長さが左右で違う理由やプラグの正しい使い方などを専門家に聞いた。 【写真】目盛りを当ててみると…コンセントの左右差がはっきり分かる!
質問に答えてくれたのは、中部電気保安協会の長野支店(長野市)。電気保安協会は電気が安全に使われるように、家庭や商店、事務所などの電気設備の安全チェックや、高圧で受電している工場やビルなどの電気設備の点検を行っている。
電気の流れとコンセントの穴の関係
同支店によると、コンセントの穴の長さの違いは、それぞれ役割があるため。短い方は電圧側、長い方は接地側と呼ばれている。電圧側には100ボルトの電圧がかかっている。一方の接地側はアース線につながっている。プラグをコンセントに差すと、コンセントの穴の短い方から電気が電化製品に流れ、コンセントの長い穴へと抜けていく。 では、プラグに左右はあるのか?同支店によると、プラグの二つの刃は太さも長さも同じ。「一般的な電化製品のプラグは、どちらの向きに差し込んでも問題ありません」と同支店。ああ良かった…これで、充電器や電化製品を使うときにプラグの向きに迷うことなく、思いっきりコンセントに差し込める。そう思って安心していると、同支店の担当者から「プラグは正しく使わないと、火災の発生源になることもあります」と注意を受けた。
正しく使わないと、火災の発生源にも
注意を受けた使用方法はまず四つ。 ①プラグはしっかり差し込む。中途半端な差し込み方だと、プラグの刃が接触不良で熱を持つ。 ②プラグはやさしく抜き差しする。コードを引っ張って乱暴にコンセントから抜くと、コードが断線に近い状態となり熱を持つ可能性がある。 ③タコ足配線はやめよう。一つのコンセントに電源タップを使って差し込み口を増やし、同時に何台もの電化製品を使うと熱を持つ危険性がある。 ④壊れたプラグは取り替えよう。刃が曲がったり、プラスチック部分が割れたりしていると、感電や過熱の原因になり得る。