滋賀「セジール」で肉好きをとりこにしてきたあのシェフが東京へ! 経験を重ねたシェフだからこそのイタリア郷土料理に心が震える!
「特に影響を受けたのは初めての修業先である『ラ・ムレーナ』。もう亡くなられて10年以上になりますが、小塚博之シェフはとにかく良い食材をシンプルに調理する天才的な料理人で、本当に勉強になりました。イタリアにいた時に2年ほどバックパッカーでイタリア全州を食べ歩いたことも良かったと思います。それぞれの土地で愛されるイタリアの郷土料理をこういうことなのだと体験できました。そして『サカエヤ』の前と後では肉に対する向き合い方が変わりましたね。この個体はどうしたらおいしくなるかと、毎日焼いて試食して検証したことで、肉の数だけ、いえそれ以上に焼き方のアプローチがあることを知りました」と語ります。
おまかせコースは一口サイズのアンティパストの盛り合わせと1杯のスプマンテに始まり、前菜または煮込み料理、パスタ、口直しのアクアサーレ、肉料理、デザートという流れ。今後は遅い時間にはふらっと立ち寄って、アラカルトで注文できるようなスタイルを目指すとのこと。おいしく食べてもらうためには、手間暇を惜しまない溝口さんの料理に誰もが笑顔になるのです。
ムレーナ
住所: 東京都中央区日本橋本町1-7-13 祥豊日本橋ビル 1F
文:高橋綾子 写真:溝口智彦