2050年に国内の茶畑がなくなる!? 美味しいお茶を、美味しく飲める世界をつくる。
「お茶を飲む」で真っ先に頭に浮かぶシーンはどのようなものでしょうか。 おばあちゃんの家に遊びに行った時の温かいほうじ茶、茶室で正座をして飲む抹茶、ホテルでのアフタヌーンティー、取引先で出てくる緑茶、実家のキンキンに冷えた麦茶、居酒屋で頼む緑茶ハイーー。 世代や育った環境によって形式は違えど、日本人だけではなく世界中の人にとって「お茶を飲む」ことは日常の中で自然に存在しています。 喉の乾きを潤す、もてなしをする、日本を代表する嗜好品...様々な側面をもつお茶は、お茶をつくる「産業」と、お茶の「文化」を体現する茶道とで発展してきました。 一方で、お茶の産業と文化はそれぞれが独立して成り立っている現状があります。 また茶産業の衰退により、このままでは2050年に国内の茶畑がなくなってしまう、とも言われています。
産業と文化の隔たりをなくし、重なり合って存在するために。
日本文化・茶道において、抹茶は切っても切り離せないものです。茶会の席中でも、「お茶銘(ちゃめい)は?」「お詰(つめ)は?」と、抹茶に付いている名前と製造元を問うて答えるやり取りをすることからも、その重要性がうかがえます。 しかし、お茶の先生に、それでは、この抹茶はどんな畑でどうやって作られているのか、と尋ねることはありません。 一方、お茶をつくっている茶農家や、お茶の加工をする茶商など、お茶の産業側においては、彼らの手を離れた先で消費者の手に届いた景色のことも、深く想像する必要があります。そんな景色を体現する、お茶を味だけではなく、道具や菓子、空間まで含めて「味わう」茶の湯という文化については、身近でないことも現状だと思います。 文化と産業は共に支え合うことで「お茶」が成立しているにも関わらず、それらの距離が離れていてはいけない。 そういった想いから、株式会社TeaRoomは創業しました。
株式会社TeaRoom 2018年の創業より静岡県本山地域に日本茶工場を承継。サステナブルな生産体制や茶業界の構造的課題に対して向き合うべく、2020年には農地所有適格法人(農地等の権利を取得し、農業を行うことのできる法人)の株式会社THE CRAFT FARMを設立。サプライチェーンの上流から下流までを一貫して担うことで、循環経済を意識した生産、日本茶の製法をもとにした嗜好品の開発・販売、及び茶の湯関連の事業プロデュースなど、東京を中心に新しいお茶の需要創造を展開している。 1997年生まれの代表 岩本は、幼少期より裏千家で茶道経験を積み、21歳で株式会社TeaRoomを創業。裏千家より茶名を拝命し、岩本宗涼(準教授)として "茶の湯の思想 × 日本茶産業"に対する独自の視点で活動。世界を変える30歳未満30人の日本人「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022」や「Forbes 30 Under 30 Asia 2023」への選出、ダボス会議グローバルシェイパーズ(世界経済フォーラムが組織する若者コミュニティ)のメンバーなど、グローバルでの様々な実績を持つ他、株式会社中川政七商店の社外取締役、一般社団法人文化資本研究所代表理事を務める。 HP:https://tearoom.co.jp/