「はい、論破」では信頼関係は生まれない!マウントを取る子どもに親がすべきケア
小学校2・3年生になると、徐々に抽象概念を理解できるようになっていきます。そのため、お子さんに、そうした抽象概念を表す「言葉」を、積極的に会話の中で体験として教えることが有効なのです。 例えば、お子さんが「明日の遠足が楽しみで寝られない」と言ったとします。その時に、「今みたいな状態を、『待ちどおしい』とか『首を長くして待つ』とか『待望の』遠足みたいに言うんだよ」と、類語を挙げながら伝えていく。こうしたイメージです。 状況と言葉とを結びつけることで、ぼんやりとしか認識していなかった身のまわりの状況が鮮明になり、視野も広がっていきます。 ● 語彙力を伸ばす方法(2) 「社会的なテーマを話し合う」 ニュースなどで報じられる戦争や、世界の歴史や未来の課題についてなど、社会的なテーマについてご家庭での会話が増えていくと、それはお子さんの語彙力を伸ばすことにも大いに役立ちます。
例えば、「どうすれば地球温暖化をおさえられると思う?」といったように、テーマを決めて対話を深めていくのも1案です。 もしそこでお子さんが、「ゴミを燃やす量を減らせばいいんじゃない?」と言ったとしたら、「なるほど、良い考えだね。そのためにはどうすればいいと思う?」とか、「そうだよね、わかっているのにどうしてゴミを減らせないんだろうね」など、一度、お子さんの考えをしっかりと受け止めてから、さらに話を深められるよう問いかけを続けていくと、お子さんは自信を持って、自分の考えを口に出せるようになります。 ご家庭でそうした会話があることで、お子さんにとっても、もしかしたら以前なら聞き流していたかもしれないニュースにアンテナが立つようになり、その内容をもっと知りたい、調べてみたい、と新たな好奇心がわいてくるようになります。 ● 語彙力を伸ばす方法(3) 「親と子の役割を交換してみる」 ご家庭での会話をすればするほど、お子さんの語彙力も伸びていきます。ここで、ご家庭での会話を盛り上げる工夫を1つご紹介します。それは、ときどき、親と子の立ち位置、それぞれの役割を交換してみることです。