「自分って足が速いんだな…」 ソフトバンク2位は〝周東級〟の超俊足 神奈川大・庄子雄大が目覚めた運動会での仰天ごぼう抜き
ソフトバンクにドラフト2位で指名された神奈川大の庄子雄大内野手(22)が29日、横浜市内の同大キャンパスで福山龍太郎アマスカウトチーフと松本輝アマスカウトから指名あいさつを受けた。走攻守の三拍子がそろい、即戦力として期待される逸材。遊撃が本職の内外野を守れるユーティリティーで、特に注目されるのは50メートルを5秒7で駆け抜ける超俊足だ。 ■西武、巨人のドラ1投手…大量15人が戦力外に【ソフトバンク戦力外通告一覧】 傑出したスピードについて、福山チーフは「うちでも本当にトップランク。周東佑京や佐藤直樹とも競争できるレベルの脚力」と評する.その上で「彼の本当に素晴らしいところはトップスタートを切れること。まさにロケットスタート。瞬発的な能力がすごく高く、それが盗塁数にも出ている。打球判断にも優れている」と最大の長所を挙げた。 庄子が自身の能力の高さを実感したのは、中学時代の運動会のリレーで演じた〝ごぼう抜き〟だった。1周が「200メートルぐらいあったんじゃないかなと思います」と言うコースでバトンを受けた時、トップの走者は既に半周に差しかかっていたという。 ここからが見せ場だった。「自分がアンカーでバトンを受けたんですけど、1位で帰ってこられたんです。自分では足の速さはあんまり表現できないですけど、それが一番印象に残っている。『自分って足が速いんだな』って思うきっかけとなりました」。自身の武器を認識すると、野球でも意識的に瞬発系のトレーニングを導入し、天賦の才に磨きをかけた。 開催中の日本シリーズでも、今季は2年連続3度目の盗塁王に輝いた周東の姿に自然と目が向く。第2戦で話題を呼んだ先行走者を追い抜きそうになったシーンもチェック済みで「WBCでも(現ドジャースの)大谷選手に追いつきそうになっていた」と憧れのまなざしを向ける。 日本球界屈指のスピードスターについて、庄子は「ライバルというにはおこがましいですけど、周東さんより結果を出さないとポジションは奪えないと思う」と語る。その上で「おうかがいしたいこともいろいろありますが、いつか追い越せるように頑張っていきたい」と言い切った。 即戦力の期待がかかる22歳は「1軍にしっかり定着して、1軍の戦力となれるように頑張っていきたい」とルーキーイヤーの目標を設定した。「将来的には盗塁王を毎年争えるように。もちろん打撃面ももっともっと力を付けて首位打者や最多安打のタイトルも目指していきたい」。ホークスの次代を担うべく、新たなステージでの成長を誓った。(山田孝人) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社