センバツ高校野球 山梨学院帰校 さらなる飛躍誓う /山梨
春夏を通じ、山梨県勢で初めて甲子園の優勝を勝ち取った山梨学院のナインが2日、約3週間ぶりに地元に戻ってきた。第95回記念選抜高校野球大会を制し、出発前の「歴史を塗りかえる」との誓いを実現しての凱旋(がいせん)。生徒や保護者ら約100人が出迎え、選手らは「チャレンジャー」としてさらなる飛躍を誓った。【照山哲史】 予定された午後4時15分ごろ、選手らを乗せた大型バスが同校に到着。吉田健人部長を先頭に、吉田洸二監督、進藤天主将(3年)らの順に下車すると、出迎えた人たちから拍手が起きた。すぐに行われた帰校式では、18人の選手全員が首から優勝メダルをかけ、誇らしげな表情を見せた。 進藤主将が悲願だった紫紺の優勝旗を左手で支えるように持ち、その隣で全6試合に先発したエースの林謙吾(3年)が両手で優勝杯を抱えた。吉田正校長は「感動をもらった。選手だけでなく支えてきた人、応援してくれた人、すべての人たちの気持ちが一つになっての優勝。君たちが今度は全国であこがれの存在になる。頂点に立ち続けられるようがんばってほしい」と今後の活躍にも期待を寄せた。 20分ほどの式の直後には地元テレビ局の生放送に臨んだ選手たち。その後も疲れを見せることなく、報道陣の取材に応じた。開幕戦の一回、相手の遊ゴロをエラーした進藤主将は「最初はやはり緊張したが、エラーをしてかえってリラックスできた。試合を重ねるうちにチームも自分も調子があがっていった」と振り返った。 U18(18歳以下)高校日本代表の第1次候補選手(36人)に選ばれ、強化合宿(4~6日)に参加する林は「自分はストレートが速いわけでもないので、意識せずに取り組みたい」とマイペースを強調。昨秋は救援投手としても活躍し、今大会は登板機会のなかった2番・中堅の星野泰輝(3年)は「投手としても成長して、林を助ける存在になりたい」と夏に視線を向けていた。