2024–2025年版 ベストゴルフカー|モータージャーナリストが選ぶ注目EV&最新モデル
EVEN GOLF CAR OF THE YEAR 2024–2025
今年発表されたクルマの中で、本誌的目線で選ぶベストゴルフカーはどのモデルなのか。自身もゴルファーであるモータージャーナリストが選定したのは意外な2台!? 。
塩見 智
車雑誌「NAVI」編集長を担当後、フリーのモータージャーナリストに。YouTube「自動車Ch。ソルトンTV」にて新車インプレッションを中心に自動車情報を発信中。ゴルフ大好き日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ドライバーはもう5~6年同じPXGを使用中。 BEV(電気自動車)の普及が進まないことから、欧州の自動車メーカー各社によるEVシフト計画の撤回・見直しが相次いだ2024年。日本カー・オブ・ザ・イヤー(※以下COTY)選考委員でもある塩見氏は、日本のクルマ市場にもその傾向が顕著だと語る。 「例年、日本COTYは50~60台がノミネートされるのですが、今年は30数台。フルモデルチェンジや新型車が少なく、大規模マイナーチェンジのタイミングだったこともあり、いわゆる豊作〞の年ではなく、本命不在で『10ベスト』としてノミネートされたクルマはどれも決め手に欠きました。象徴的なのは国産車にEVが不在なこと。登録車全体の約1。5%と、主要国で最もEVが普及していない日本の現状がよく現れています。逆に輸入車でノミネートされた『MINI』、『VOLVO』、『BYD』、『HYUNDAI』はすべてBEVです。日本で最も売れている輸入車であるMINIがモデルを『クーパー』に統一し、内燃機関とEVでほぼ同じデザインで登場したことは、日本でBEVの普及が進むきっかけとなるかもしれません。 そうした中で、ベストゴルフカーとしてまず推したいのは『シール』です。ゴルフ用途として使い勝手に優れたセダンであることに加え、トランク容量はリアの400Lとボンネット下に50Lを備えます。航続距離は640㎞(WLTCモード)と十分。それでいて販売台数1000台までは500万円以下のお値打ち価格。ゴルフカーとして一考すべき存在といえるでしょう。一方の国産車ではSUVやミニバンが人気。『トライトン』や『ランドクルーザー250』など本格オフローダーがCOTYの10ベストに選ばれたのも注目です。走破性に優れる一方で、長距離の快適性はどうかもゴルフカーとしては考慮すべきかもしれません。広いクルマで同伴者をピックしてゴルフ場へ向かうという人なら『CX-80』や『LM』もありでしょう。