「中学生の頃からアメリカに行きたくて…」バスケ名門校を中退した逸材、身長が210cmに伸びたビッグマン…NBA入りを目指す新星たちの“シビア”な現在地
「日本代表キャンプは大きな自信になった」
この山ノ内もテーブスと同じく、昨年5月には日本代表のディベロップメントキャンプに参加している。パリ五輪の候補メンバーにも名を連ね、ホーバスHCからも指導を受けた。「晶、流河、悠翔、(河村)勇輝、トロイ・マーフィー・ジュニアとか若い選手たちと仲良くなれました」と目を輝かせたが、それと同時に母国が誇るベテランたちと一緒に過ごした時間が貴重なものであったことは間違いない。 「日本代表キャンプは大きな自信になりました。最終的にカットされたときも、渡邊雄太さん、富樫勇樹さん、馬場雄大さんが僕のところに来て、『すごいポテンシャルがあるから、カットされたことは心配するな』と言ってくれたんです。ホーバス監督も『将来的には絶対に日本代表に入れるからKeep working hard』って。毎日、トレーニングして、もっとよくなったところが見せたいですね」 日本代表の重鎮からも才能を認められた山ノ内が今、ネバダ大で目指しているのはディフェンスの向上とフィジカルの強化だ。チーム練習のあと、育成コーチと一緒に30~45分くらいの個人トレーニングも付け加えられての英才教育。自由時間にはビデオゲームで遊ぶのが気分転換だが、「毎日、バスケをやっているからオフのときはバスケのゲームはやりたくない」と笑うほどのバスケ漬けの日々を送っている。 日本のビッグマンとしては屈指のタレントを持つ21歳。強豪校で揉まれ、これほどハードなトレーニングを継続すれば将来は明るい。どちらかといえばおとなしく、口数は多くない山ノ内だが、20歳のテーブス、19歳の川島といった同世代の選手たちと同じく、近未来の目標は明確だった。 「2028年、ロサンゼルス五輪に臨む日本代表チームに入りたいですね。目標はまずチームに入ること。そこからメインのローテーションの選手になりたいです」 本人の見通しは謙虚でも、ロス五輪までに大きな成長が見込まれる。いずれ山ノ内が日本のインサイドを支える大きな1本の柱になったとしても、ホーバス、渡邊、富樫、馬場といったアカツキ・ジャパンの先輩たちは驚きはしないはずである。 〈前回からつづく→第1回:テーブス流河編へ〉
(「バスケットボールPRESS」杉浦大介 = 文)
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