「中学生の頃からアメリカに行きたくて…」バスケ名門校を中退した逸材、身長が210cmに伸びたビッグマン…NBA入りを目指す新星たちの“シビア”な現在地
「ホーバスHCから“歳は関係ない”って」
2024年2月、アジアカップ予選で18歳にして衝撃的なデビューを果たし、すでに日本代表としても名前を売っている。そこでの期待度の高さは、トム・ホーバスHCからかけられたというこんな言葉からも明らかだ。 「日本代表入りした際、ホーバスHCから『歳は関係ない』って言われたのをすごく覚えています。若いからとかは関係なく、コート上に立ったらみんなチームメイトでありライバル。自分をどんどん出していくのが大事ということですね」 パリ五輪行きこそ叶わなかったが、仲の良いジェイコブス晶(ハワイ大/20歳/206cm)からパリの思い出話を聞いてまた決意を新たにしている。 「晶とはアンダー世代からずっとやってきて、NBAグローバルアカデミー経験があるのも一緒。五輪でも一歩先に試合に出ているのを見て、自分も頑張らないとと思いました。日本代表でもこれから一緒にプレーしたいっていうのはよく話しますよ。五輪には出たいですね」 ジェイコブスだけではなく、テーブス流河、山ノ内勇登とも交流があるという“次世代のエース候補”。今季、レッドシャツで過ごす1年も長い目で見れば川島の良い経験になる。常に最強に憧れ、漫画『スラムダンク』でも「沢北、仙道が好きだった」という若武者がアメリカに戦場を移しても、頭にあるのはベストプレーヤーへの道筋だけだ。 テーブス流河が日本の未来を担う司令塔、川島悠翔がスコアラー候補ならば、ネバダ大の山ノ内勇登ウィリアムズにはインサイドの要へとの期待がかかる。 福島県出身で現在21歳の山ノ内は、210cm、109kgのビッグマン(JBAの発表では207cm、104kgだが、約1カ月前の測定では身体がさらに大きくなっていたという)。中学、高校とアメリカで過ごし、2021-22シーズンには特別指定選手としてアースフレンズ東京Zでプレーした実績もある。 大学1年目はラマー大学、2年目の昨シーズンはポートランド大学に所属すると、昨季は3P成功率35.6%(1年目は同16.7%)とロングジャンパーが大きく向上。その後の夏、ネバダ大への編入を決めた背景には、より厳しい環境で揉まれてもっとスキルアップしたいという強い意志があったからだ。 「ネバダ大のスティーブ・アルフォードHCはロンゾ・ボール、ザック・ラビーンといった多くのNBA選手を育てたコーチ。チームもとてもレベルが高く、全米ランキングでトップ40に入るくらいの強豪校です。NCAAトーナメントにもいきたいから、この学校を選びました」 ニック・ファジーカスの母校でもあるネバダ大での1年目はレッドシャツであり、まずは新しい環境に慣れるのが目標。しばらくは我慢の時間になるが、2025~26シーズンは「ローテーション入り」と「少なくとも25分のプレータイム」がアルフォードHCから確約されているという。サイズ、得点力、リバウンドを備え、常にダブルダブルが狙えるコンボフォワードが強豪大にどんなアクセントを添えるかが楽しみだ。
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