岸田首相が会見 「まん延防止」18都道府県で延長へ(全文1)13県は6日をもって解除
2月中旬に100万回接種を実現
第2に、ワクチン接種については自治体、自衛隊、医療関係者をはじめとする皆さまのご協力によって、2月中旬に100万回の接種を実現し、接種ペースが上がってきました。すでに6000万人以上の方々に接種券をお送りし、市町村や職場で接種を受け付けています。引き続き、1日も早く希望する方にできるだけ多く接種を受けていただけるよう、全力を尽くしていきます。 第3に、水際対策については、3月1日から骨格を緩和し、観光目的以外の外国人の受け入れを再開しました。2月25日から外国人の受け入れ申請の受け付けを開始し、すでに16万人を超える入国申請を受け付けています。年度末は進学や転勤などにより日本人の帰国需要が高まります。この点を勘案し、3月14日より入国者総数の上限を5000人から7000人に引き上げます。 今後、内外の感染状況を見ながら、段階的に国際的な人の往来を増やしていきます。多くの留学生が4月の新学期を迎え、希望どおり入国できるかどうか不安に感じておられます。新型コロナによりこの2年間、15万人の留学生が来日を心待ちにしている状況です。わが国の宝ともいえる留学生が国民の安心を保ちつつ円滑に入国できるよう「留学生円滑入国スキーム」を設け、ビジネス客が比較的少ない平日を中心に空席を活用して優先的に入国できるよう支援をいたします。 これから年度末や新年度を迎えると卒業式や春休み、入学式、さらには花見など、多くの人が集まる行事が行われるとともに、就職や進学を機会に移動が多くなる季節となります。これまで、このような機会をきっかけに感染が拡大したことから、感染リスクの高い行動を控え、あらためてマスクの着用、手洗い、3密の回避や換気などの基本的感染防止策の徹底を心掛けていただきますよう、お願いをいたします。
中小企業活性化パッケージを展開
最後に、中小企業活性化パッケージについて申し上げます。感染拡大が続く中、年度をまたいだ中小企業の事業継続と、新型コロナ後を見据えた事業復活に向けた果敢な挑戦を支援するための活性化パッケージを取りまとめ、展開いたします。 パッケージの1つ目は資金繰り支援です。融資の条件変更への対応について、担当閣僚から金融機関に要請するなど、年度末の資金需要に対応いたします。加えて、年度をまたいだ事業継続を支援するため、年度末を期限とした実質無利子・無担保での融資を6月末まで延長するとともに、事業者の返済負担を軽減するため、15年の融資期間を20年に延長いたします。併せて、事業者の財務基盤を強化するため、資本性劣後ローンによる支援についても来年度末まで延長をいたします。 パッケージの2つ目は、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善、事業再生、再チャレンジの総合的支援です。まず、金融機関や税理士など全国3万以上の認定支援機関の総力を結集することで、中小企業の収益力改善のための伴走支援を徹底いたします。その上で、必要な場合には、金融機関の協力の下で債務カットなどを行いつつ、収益力の改善の取り組みが円滑に進むよう、中小企業の事業再生等のガイドラインを策定し、経営者の退任を原則としない形での事業再生を推進いたします。全国47都道府県において収益力改善、事業再生、再チャレンジを一元的に支援するための体制を整備し、地域全体で苦しむ中小企業の支援に取り組んでいきます。詳細はあす、萩生田経済産業大臣から発表をいたします。 国の内外で世界を、日本を、経済を、そして私たちの暮らしを大きく変える歴史的な出来事が続いています。大きな流れをしっかりと見据えながら、国民にとってのベストな政策を、前例にこだわらず機動的に講じていく。現場の声を丁寧にお伺いしながら、こうした岸田内閣の姿勢をしっかりと保ってまいります。国民の皆さんのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上で、1人1問、ご質問をお願いいたします。まず幹事社からご質問をいただきます。それでは日経新聞の秋山さん、どうぞ。