バニャイアが優勝、マルティンが2位。24ポイント差でタイトル争いは最終戦へ/2024MotoGP第19戦マレーシアGP
11月3日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGPの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、MotoGPクラスはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が2位。この結果、ふたりの差は24ポイントとなり、タイトル争いは最終戦にもつれこむことになった。 決勝レースは気温34度、路面温度52度のドライコンディションで行なわれた。スプリントレースのスタートのように、ポールポジションスタートのバニャイアと2番グリッドスタートのマルティンが並んで1コーナーに飛び込んでいった。激しいブレーキング勝負となったが、マルティンが止まり切れずややワイドになり、バニャイアがそのインサイドを奪ってトップに立った。 その後ろでは、2コーナーでファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)による多重クラッシュが発生。このアクシデントにより、レースは赤旗中断となる。クアルタラロとビンダーはピットに戻ったが、コース上でミラーの救護活動が行われた。 約15分の中断ののち、レースは19周で再開となる。クアルタラロとビンダーもサイティングラップを行ったが、ビンダーはグリッドにつかず、そのままピットに戻った。また、レッドブルKTMファクトリー・レーシングからの情報によると、ミラーに深刻なけがはなかったとのこと。中継でもミラーが歩いてピットに向かう様子が映し出されていた。 2回目のスタートでも、直後からバニャイアとマルティンが激しく火花を散らす。バニャイアがトップ、マルティンが2番手にぴたりとつける。その後ろにはマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が続く。 2周目のメインストレートでマルティンがバニャイアをかわそうと並びかけるが、1コーナーのブレーキングでバニャイアがトップ。その先のブレーキングでまたしてもマルティンがバニャイアに仕掛けるも、バニャイアが先頭を守る。チャンピオンを懸けた激しいトップ争いは続いた。3周目、マルティンがついにバニャイアをオーバーテイク。しかし最終コーナーでバニャイアがトップを奪還する。今季、チャンピオンシップをけん引し続けたふたりの真っ向勝負だった。 しかしその後、バニャイアがマルティンを引き離していく。6周目を迎えるころには、トップのバニャイアと2番手のマルティンとの差は1秒ほどに広がった。マルティンの0.7秒後方にはマルク・マルケスが3番手で続き、4番手がエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、5番手がフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)という状況である。 8周目、マルク・マルケスが15コーナーで転倒を喫する。この転倒により、バスティアニーニが3番手に浮上した。 バニャイアはトップを守りきり、優勝を飾った。2位はマルティンが獲得。この結果、チャンピオンシップにおけるランキングトップのマルティンと、ランキング2番手のバニャイアとの差は、24ポイントに縮まった。また、タイトル争いは最終戦にもちこされることになった。 なお、最終戦の開催地としてはリカルド・トルモ・サーキットが予定されていたが、スペインのバレンシア州を襲った洪水被害により、『バレンシアGP』は中止されると発表されている。最終戦は開催予定とのことで、続報が待たれるところである。 3位を獲得したのはバスティアニーニ。4位はアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、5位はペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)が獲得した。 6位に入ったのはクアルタラロで、決勝レースとしては今季自己ベストリザルトとなった。チームメイトのアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)も8位でゴールし、ヤマハ勢二人がトップ10に入った。 ホンダ勢最上位はヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)の11位。中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)は15周目にピットインして、リタイアだった。 [オートスポーツweb 2024年11月03日]