「落花生」を食べすぎるとどうなる?知っておきたい落花生のメリット&デメリット
落花生の食べすぎはカラダによくない……というのはよく聞く話ですが、なぜ悪いのか理由をご存知でしょうか? 【画像】「落花生」を食べすぎるとどうなる?知っておきたい落花生のメリット&デメリット 落花生に含まれる栄養素には、役立つ作用を多く持つ反面、とり方を間違えてしまうと体調をくずす危険性もあるのだとか! 管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、落花生の食べ方によって体にどのような悪影響が及ぶのかと、1日に食べてもいい量の目安について紹介してもらいます。
健康増進やダイエットに!落花生を食べる「メリット」
落花生は、南米が原産とされるマメ科の植物の種子で、ゆでたり炒るなどして食べられています。豆菓子に使われる大粒の品種と、植物油などの原料になる小粒の品種があります。 花が咲いたあとに地面に落ち、地中に実ができることから「落花生」という名前がつけられたとされ、ピーナッツや南京豆とも呼ばれています。木の実ではないため本来はナッツの仲間ではありませんが、脂質を多く含むことから完熟した落花生はナッツ(種実類)に分類されています。(※) ちなみに、ピーナッツという呼び方は豆科植物からとれるナッツ、というのが語源なのだとか。 脂質というと高カロリーで太るイメージが強いかもしれませんが、脂質は体にとってのエネルギー源であり、三大栄養素のうちの一つでもあるのです。また、脂質には主につぎのような働きがあります。 ・細胞膜、ホルモンなどをつくる材料となる ・皮下脂肪として臓器を保護したり、寒さから体を守る ・ビタミンA、D、E、Kなどの栄養素の吸収率を高める なお、落花生は脂質のなかでも不飽和脂肪酸の割合が高く、血圧を下げたり、LDLコレステロールを減らす働きによって動脈硬化や血栓の予防に役立ちます。 また、落花生の殻をむいた後の茶色い薄皮には、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールが含まれています。これはワインに含まれているものと同じ成分で、ほんのりとした渋みのもとでもあるのです。非常に強い抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の予防効果が期待できるでしょう。 このほかにも、ふつうの食生活では不足しがちな栄養素であるたんぱく質、食物繊維、ビタミンE、ナイアシン、銅、マグネシウムなど多く含まれています。これらには、おもに次のような働きがあります。 ・筋肉、臓器、酵素、ホルモン、免疫物質の材料になる ・腸内環境を調え、便通を改善する ・抗酸化作用で細胞を老化から守る ・糖質、脂質、タンパク質をエネルギーに変える ・貧血や動脈硬化の予防、免疫力を向上させる このように上手に落花生をとり入れることで、生活習慣病を予防したり、美容に役立てることができますよ。 ※……未熟なうちに収穫してゆでて食べる場合(ゆで落花生)は、水分の割合が多く栄養価が異なるため、野菜類に分類されます。混乱を招くのを防ぐため、この記事では種実類の落花生について言及しています。