「落花生」を食べすぎるとどうなる?知っておきたい落花生のメリット&デメリット
健康な成人は1日にどれくらい食べても大丈夫?
まずは、リノール酸を基準に1日に十分とされる不飽和脂肪酸(n-6系)の目安量とから、適量を算出してみました。 リノール酸の摂取基準から算出した上限量は、 ・男性……約63g(※1) ・女性……約51g(※2) となりますが、落花生以外の食品(植物油など)からもリノール酸を摂取することを考えると、理想的な目安とはいえません。仮に、ここから目安として割り出すのであれば、この数値の半分程度が妥当といえるのではないでしょうか。 次に、1日の間食の適量(200kcalくらい)から算出した上限量は、 ・33g(=約196kcalに相当) となり、リノール酸を基準とした上限量よりもこちらが少ないため、1日に落花生を食べる際の目安量はこの数値としてもよいでしょう(ただし、ほかにも間食をするのであればもっと少なくするように)。 殻をむいた落花生1粒あたりの重さは、品種によって0.5~1gと差があるため、小粒であれば66粒、大粒であれば33粒が個数の目安になります。 もし、この範囲で落花生を取り入れたとすると、1日の適正脂質摂取量のうち男性ではおよそ20%、女性ではおよそ30%を摂取することに(補足:動脈硬化などを促進させる飽和脂肪酸は、1日の摂取上限量の半分近くを占めます)。 そのため、3食の食事の中で油を使った料理や脂身を多く含む食品を避け、あっさりした料理を中心にするなど、調整の必要があることも覚えておくようにしましょう。 ※1……30~64歳男性の場合。 ※2……18~74歳女性の場合。
どのタイミングで食べるのがいい?
落花生には脂質が多いため、消化に時間がかかることから就寝前は避けることをおすすめします。消化活動が就寝中に活発になると、睡眠の質を下げる可能性があることがその理由です。 間食で食べてもいいですが、おすすめするタイミングは、食前30分~1時間前。 このタイミングで落花生を食べると、よく噛むことによって満腹中枢が刺激されやすくなり、食事のときの空腹感を和らげて食べ過ぎ予防に役立ちます。 また、落花生を少しでもヘルシーに食べたいのであれば、バターや植物油脂、食塩などを使っていないシンプルなものを選ぶようにしてみましょう。味や風味がたされていないことで、食欲が進んで食べすぎるのを防ぐことに役立ちますよ。 正しい量さえ把握できていれば、落花生はメリットが多い食品です。落花生のメリット・デメッリトを理解し、上手にとり入れてみてくださいね。 ■執筆/監修… 管理栄養士・ゆかりさん管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。 構成/サンキュ!編集部
サンキュ!編集部