今日CS開幕!“最強”オリックスに挑むのはロッテか楽天か?
いよいよ今日6日からセ・パのクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージが開幕する。3試合制で行われパ・リーグは千葉のZOZOマリンで2位のロッテと3位の楽天の激突となり、勝ち上がったチームが10日よりパの覇者オリックスと6試合制のファイナルステージで対戦することになる。巨人、ヤクルト、楽天、西武で参謀を務め、セ・パの野球を熟知している現在新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏にパのCSの展開予想を聞いた。
楽天先発の則本は対ロッテの防御率1点台
パのCSファーストステージは先にVマジックを出しながら残り3試合で惜しくも力尽きた2位のロッテと、GMを兼任する石井新監督のもとオフの大量補強で進撃を続けた3位の楽天の顔合わせとなった。ロッテは2年目の佐々木朗希をこの大一番にサプライズ起用した。井口監督は「後半戦で一番安定している。チームに勢いをつける」と抜擢理由を明かした。 5月にプロデビュー。当初は投げては登録抹消を繰り返し十二分に間隔をとって起用されていたが、10月に入るとローテーに組み込まれ、14日のオリックス戦では6回を無失点に抑えるなど直近の6試合での防御率は1点台の安定感を見せている。佐々木で勝てば一気に王手と勢いには乗る。 今季のロッテは楽天に15勝9敗1分けと大きく勝ち越していて、しかも2005年は2位からのプレーオフ、2010年は3位からCSを勝ち上がって日本一を手にするなど“下剋上“はチームの伝統。短期決戦に対して自信を持っている。 一方の楽天は今季11勝5敗のチームの勝ち頭の則本を先発に立てる。前日会見に出席した則本は「勝ちたい、勝つんだという強い気持ちをもって全力で戦う」と気合を入れた。 対ロッテには、今季4試合に投げて1勝0敗だが、防御率1.61と相性がいい。また戦列を離れていたストッパーの松井裕が間に合い、宋家豪、酒居らで踏ん張ってきたブルペン陣が補強されることになった。 楽天でコーチ経験のある橋上氏は「パもセと同様に投手陣の出来がカギを握ると見ている。やはり得点を奪うことに苦労するロースコアの接戦になるだろう」と予想した。 「先発の顔ぶれを見ると楽天が、則本、岸、田中と、こういう大舞台での経験が豊富なピッチャーが揃っている。ロッテの佐々木は、未経験。思い切った抜擢だが、緊張で力を出し切れない不安もある。松井裕が使えるのも楽天にはプラス。難しい予想だが、レギュラーシーズンの最後に負けられない戦いに突入したロッテ打線は点が取れなかったし、私は楽天が抜け出す可能性があるのではないかと見ている」 石井監督は、ロッテとのファーストステージに則本、岸、マー君のベテラン3枚を起用する方針を固めている。今季ヤンキースから凱旋帰国しながらも4勝9敗と期待を裏切ったマー君だが、対ロッテ戦に限れば防御率1.46と打たれていない。