今日CS開幕!“最強”オリックスに挑むのはロッテか楽天か?
一方のロッテは第二戦に今季10勝4敗のチーム勝ち頭の小島、第三戦では後半戦好調のベテランの石川を用意している模様だが、3年目の小島はCS舞台の経験はない。橋上氏は、楽天の先発投手陣の経験を買ったが、ロッテのブルペン陣は、唐川、国吉、佐々木千、益田と揃い充実している。先制点と井口監督の継投策も勝敗のカギを握るのかもしれない。 ただ橋上氏は、こう続けた。 「ロッテ、楽天のどちらが勝ち抜くにしろファイナルステージではオリックスが圧倒的に有利だと思う。1勝のアドバンテージに加えて、山本という絶対的エース、そして左腕の宮城という2枚看板がいて3勝が計算できるのだ。オリックスのチーム構成は、まさに短期決戦向き。もし吉田正が間に合うのであれば打線の得点力もアップする」 今季投手部門で“5冠”を獲得した山本に、防御率2.51、13勝4敗の数字を残した宮城の2枚看板を擁するオリックスは、まさに短期決戦を勝つためのチーム編成となっている。そこに死球による怪我で離脱していた首位打者の吉田正が復帰すれば、投打のバランスはCS出場の3チームの中で群を抜くことになる。 橋上氏が、特に注目しているのはオリックスの4番として3割、30本の大ブレイクを果たして本塁打タイトルを獲得した杉本だ。 「最近、杉本と同じく遅咲きの本塁打王となった西武の山川に話を聞く機会があった。『打てなければ2軍に落とされるという状況ではなかなか結果を出せなかったが、打てなくても我慢してもらえるとなったときに、自分のバッティングができるようになった』という話をしていた。杉本も、中嶋監督になって2軍から引き上げられ、メンタルの部分で楽になって本来のポテンシャルが発揮できたんだと思う。社会人出身の選手が6年してブレイクするのは珍しいが、吉田と杉本の並びは、相手チームのバッテリーが警戒して相乗効果が生まれることになる」 橋本氏は、セ・パのCS予想を最後にこうまとめた。 「阪神とオリックスの“関西ダービー”が日本シリーズで実現する可能性が高いと見ている。関西は盛り上がるんじゃないですか」 過去の日本シリーズでの関西ダービーの実現は1964年まで遡らねばならない。この年、鶴岡一人監督率いる南海と藤本定義監督が率いる阪神が激突。シリーズは第7戦までもつれ南海のスタンカが2試合連続の完封勝利で阪神を下している。 (文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)