「日本一美しい蒸留所で飲まない?」と誘われて「嘉之助蒸溜所」に行ってきた件
扉を開けてまず目に入ってくるのは巨大なマッシュタン(糖化槽)。お粥のような状態になった大麦が丸い窓から見えます。
で、その隣には発酵槽が。半分地面に埋まって見せているのは、ブランドのバックボーン、焼酎作りの過程をなぞっているそう。空間そのものや壁のロゴも可愛いので、訪れた際はぜひお写真を。
次のお部屋でいよいよ蒸留。並んでいるのはポットスチルと呼ばれる銅製の単式蒸留器。この装置が3つ並んでいるのはとても珍しいそう。蒸留の熱で室内はかなり暑く、ここで少し過ごしただけで汗だく~(喉がいい感じに乾いてきました)。
お次のお部屋に進むと、そこは熟成コーナー。 さ、KANOSUKEの歴史、ウイスキーの作り方を学んだうえで、いざ「THE MELLOW BAR」へ。
天気が良ければ目の前の水平線から綺麗に夕陽が見えるそう。この日はあいにくの曇り空でしたが、それでも広い空間と大きな窓の開放感はすごくて。夕陽が見えるタイミングだったらもっと感動するのかなぁ、と己の日頃の行いを反省しつつ着席。 蒸留所内、こちらのバーも内装がとっても素敵。ゆえに「日本一美しい蒸留所」と言われているのですが、デザインはあのランドスケーププロダクツが担当したそう。バーの椅子も、オリジナルで製作された、とのことです。
こちらでいただいたのは3種類+2種類。 まず最初は一番左のニューポット(蒸留したての熟成前のウイスキー)。アルコール度数は約63%と高く、熟成前ゆえに当然、荒々しく尖った感が。ここから時間をかけて、まろやかでより奥深い味わいになるのですね。(ニューポットはツアーの予約をされた方はお試しできるそうなのでぜひ!)
お次はプレート上の左「シングルモルト嘉之助」。嘉之助蒸溜所の定番品。熟成年数は約4年ですが、色味、味わい等は12年ものと同じレベルに近いそう。というのも鹿児島の気温は高低差が高いために、熟成スピードが早くなるとのことで。その分、いわゆる天使の分前もかなり多く持っていかれるらしい……。鹿児島の天使はお酒飲みなんですね(笑)。 お味は甘さのなかに柔らかい苦さもあり、スモーキーな風味も。ニューポットを飲んでから飲むと、こうも変わるのかと驚きです。