トイレの処理は?シャワーはどうしてる?ちょっと大きなヨーロッパ製キャンピングカーの水回りと給排水事情
ヨーロッパでは、長期旅でも快適な装備を搭載した少し大きめのキャンピングカーが主流です。キッチンのシンクだけではなく、車内にトイレやシャワーもあり、「もはや自宅同然」の快適なつくりとなっているものが一般的です。 【写真15枚】排水は「ダンプステーション」で処理できる。ヨーロッパでのカセットトイレの処理方法など、水回り事情を写真で見る 日本とはキャンピングカーの仕様もだいぶ違うので「給水タンクはどれほど持つの?」「給水や排水作業はどこでどのようにするの?」「トイレは臭くならないの?」「トイレの処理はどうするの?」などと気になる人もいるかと思います。そこで今回はヨーロッパで一般的な仕様のキャンピングカーを例に、水回り装備、給排水、トイレ事情を紹介します。
ヨーロッパでは、手洗い、食器洗い、シャワーまで室内で完結できるキャンピングカーが人気
私は旦那と2人でヨーロッパを周遊中で、イタリア製の中古キャンピングカーで暮らし始めて1年8カ月が経過しました。最初は普通の家とは違うキャンピングカーライフに不慣れだったものの、今ではだいぶ慣れ、いわば「移動するマイホーム」で快適な毎日を送っています。 なに不自由なく快適な車中泊ができる最大の理由が、キャンピングカーに搭載された水回りの設備によるものです。ヨーロッパのキャンピングカーはサイズも大きめで、多くの車種に給水設備が備わり、自炊や食器洗い、手洗い、歯磨きだけでなく、シャワーも浴びられます。 キャンプ場やRVパークの設備を利用する必要もなく、キャンピングカーのなかだけで水回りの作業が一通りできるので大変便利です。車外に出る必要がないので、とくに雨の日や寒い日などは、とてもありがたいです。
キャンピングカーのなかで使う水はどこからくるの?
キャンピングカーの水まわりは、いつでも好きなだけ使える自宅の水道と違い、給水タンクにためた水を使うため限りがあります。給水タンクは車の床下に設置されており、容量はキャンピングカーによって異なりますが、100~150Lが標準的です。電動ポンプを使って、給水タンクから水を汲み上げる仕組みになっています。 私たちの車の給水タンクは150Lあります。毎日、節水を心がけながらも、シャワー、自炊、歯磨き、トイレなどで水を使用しても、2人で5日ほどもちます。1人あたり1日15L使用している計算です。東京都水道局の調査による平均的な1日の水の使用量は、1人あたり約214L。そう考えると、けっこう節水に貢献できていると思いました(ただし飲料水は別)。 ◆給水作業は5日に1回 5日に1度、給水タンクに水を入れるために、給水のできる場所へ行く必要があります。給水場所は、RVパークやキャンプ場、キャンピングカー施設など。そこにある水道から給水します。国によって異なりますが、ヨーロッパの水道水の多くは飲用できます。 給水は、水道施設と、車の給水口に専用のホースをつないで行ないます。その施設の水圧にもよりますが、150Lタンクを満たすのに5~10分ほどかかります。