トイレの処理は?シャワーはどうしてる?ちょっと大きなヨーロッパ製キャンピングカーの水回りと給排水事情
排水は「ダンプステーション」で処理できます
キッチンのシンクやシャワーから流れる使用済みの汚水はキャンピングカー下にある「グレータンク」と呼ばれる排水タンクに貯められます。こちらも給水と同じく5日に1回、専用の排水処理場へ行き、そこで処理する必要があります。排水をそのまま車外に流し出したり、道路の側溝に流すような行為は絶対にしないでください。 多くの排水処理場には、地面に大きな排水溝があり、そこに排水を流します。処理方法は、まずキャンピングカーの床下にある排水口が、排水溝の真上にくる位置に車を動かします。そこで排水レバーを引けば、汚水が出て処理できます。
キャンピングカーのトイレ事情
ヨーロッパでは、日本のように公衆トイレが多くないので、キャンピングカーのトイレ設備は必須です。主に「カセット式」と呼ばれるトイレが一般的で、日本のキャンピングカーでも使われているタイプです。車両に便座などのトイレ本体が固定されていて、排泄物は「カセット」と呼ばれるタンク内に収められ、処理する際はこのタンクを車の外から取り出す仕組みなので車内を清潔に保てます。 使用方法は、開閉レバーを開き、用を足したあとは、洗浄ボタンを押して、洗浄してから開閉レバーを閉じるだけ。自宅のトイレに近い使い勝手です。 ◆気になるトイレの臭いは? 一番気になるのが臭い問題だと思いますが、トイレのタンク内に専用の消臭剤を入れるのでほとんど臭いは気になりません。この消臭剤は消臭効果に加えて、固体を分解してから青色の液体に着色してくれるので見た目もよく、カセットトイレを衛生的に保てます。 いろいろなメーカーから消臭剤が発売されていますが、日本でも購入できる「セットフォード/アクアケムシリーズ」は消臭効果も高いのでおすすめです。 ◆カセットトイレの処理方法 カセットトイレの容量は17Lあり、2人で2~3日ほど使えます。汚水処理は、RVパークなどにある専用の処理場(ダンプステーション)で行ないます。 車の外側にある扉を開いて汚水タンクを取り出し、黄色いキャップを開けて汚水をダンプステーションへ流します。汚水を流し終えたら排出口から水を入れ、カセットを揺らしてタンク内を洗浄。洗浄し終わったら消臭剤を入れて元の場所へ戻せば完了です。はじめは少し抵抗のある作業ですが、消臭剤のおかげであまり臭いもなく、慣れれば5分ほどでできる作業です。