災害への備えは「特別なこと」ではない!日常生活に溶け込ませたハードルをあげない“防災10カ条”
もしもの時に「やらない方がいいこと」
逆に、災害が発生した時に「やらないほうがいいこと」もある。1つは、「自分は大丈夫だ」と思うことだという。 「ファミリーレストランなどにいると、震度4くらいの地震ではみんな普通にしている。そういう時に自分も大丈夫だと思わないで避難経路を見つけておくとか、周りが大丈夫そうにしていても自分が『危険だ』と思ったことを信じてほしい」と冨川さんは話す。 2018年に発生した西日本豪雨。 冨川さんは「この時に見られたのが『雨だからいつかやむ』というなんとなくの自信。多くの人がそのように考えたが、結果的に土砂にのまれて亡くなってしまう人がいた」と振り返る。 正しい情報を入手し、過信せずに判断することが重要だ。 2つめは「我慢すること」。被災すると、「災害時はこういうものだ」と思い込み、我慢する人が多い。地元の人たちが復興に向けて動き出しているのを見ると、自分だけ県外に出て普通の生活を送ることに後ろめたさを感じてしまうという。 移動が可能ならば、家族で移動して被災地から離れた場所で生活することはやってもいいこと。我慢しないことが大切だ。
我が子に合った備えを
災害が起きても、赤ちゃんや子供が「今は災害時で、特別な状況なんだ」と認識することは難しい。環境の変化を理解しにくい子供にとっては、災害時も“我慢するべき時”にはならない。だからこそ、親が子供の日常生活をいかに守るかが重要になる。 被災直後には物資が足りなくなる事態が想定されるし、支援物資もすぐに届くわけではない。 また、赤ちゃんの場合、月齢で必要なものが全く違うことがある。例えばミルクについても、完全に母乳で育てているのか、母乳と市販のミルクによる混合授乳なのか、また粉ミルクなのか液体ミルクなのかなどと、赤ちゃんによって必要になる物資が全く変わる。 支援物資が届いても、果たして自分の子供に合うものなのかは分からない。“我が子に合った備え”をする必要がある。