「子ども守る」世界初 豪州のSNS禁止法に賛否 トラブル相次ぐ日本でも議論加速
■日本でもトラブル相次ぐ 「成りすまし」で金銭要求も
日本でも、若い人のSNSトラブルが起きています。 休日のSNS利用時間です。 全年代のSNS利用時間の平均は、1日54.8分ですが、10代は100.3分、20代は115.7分と、平均の2倍、1日2時間近くSNSを利用しています。 SNSで経験したトラブルについて、中学生・高校生を対象にした調査では、「勝手に写真をアップされた」と答えた中学生が、約3割います。 高校生では、半数以上がこういった経験があると答えました。 SNSに「悪口を書かれた」と答えた中学生は、1割強。 高校生では、約2割がこういった経験があると答えました。 街で聞いたSNSトラブルです。 SNSを1日8時間利用している、20歳の大学生 「SNSに友達から『幸せアピールがうるさい』など長文で悪口を書かれた。その友達とは縁を切った」 SNSを1日6時間利用している、14歳(中学2年) 「友達は加工してあるけど、私は加工されていない写真をSNSにあげられた」 SNSのトラブルの実例です。 15歳、高校1年生の男子生徒が、ネットゲームで知り合った女の子と仲良くなりました。 ある時、「裸の写真を送ってよ」と言われ、送ってしまいました。 ところが、女の子は誰かが成りすましていたもので、「画像をバラまかれたくなかったら、3万円払え」と脅されました。 トラブルの実例2つ目です。 15歳、中学3年生の女子生徒が、ある時、SNSに知らない男性から「服、可愛いですね」とメッセージが届きました。 その後、「何歳なの?」「どこに住んでるの?」など他愛もないやりとりを始めました。 そのうち、「2人でカラオケに行かない?」「レンタルルームで会おうよ!」など、何度も2人で会おうと誘われるようになりました。 女子生徒は、怖くなり、学校の先生に相談し、SNSのアカウントを削除しました。 日本の対策です。 11月25日、こども家庭庁は、インターネット上の青少年保護に関する検討会を設置しました。 今後、半年程度かけ、諸外国の取り組み事例や有識者のヒアリングなどを経て、課題と論点整理を行う予定です。 三原じゅん子こども政策担当大臣は、 「ネット上のいじめや誹謗中傷など、被害への対応が大きな課題となっている。安全・安心にインターネットを利用できるような環境整備が重要と認識している」としています。 国際大学の山口准教授です。 「青少年保護は重要なテーマだが、高い年齢まで一律にSNS使用を禁止するような対策は、課題も多い。SNS事業者による、機能的対策の強化など多角的な対策を進めて、適切な活用が進むようにすることが大切ではないか」 (「羽鳥慎一モーニングショー」2024年12月3日放送分より)
テレビ朝日