米国、パラオ、フランス、インド “海外に住んでいる日本人”に聞いてみた「世界のリアルな住み心地」10月編
パリで楽しむ「ヨーロッパ文化遺産の日」
パリからは、プチルーさんがヨーロッパ文化遺産の日についてレポートしています。この日、普段は一般公開されていない歴史的建造物を無料で見学できます。そこで、プチルーさんは「シャネル」などを支える工房が集まる施設「Le19M」と「グッチ」や「サンローラン」などを抱える「ケリング」本社を訪れました。 Le19Mでは、シャネルのツイードも手がける老舗刺繍工房「ルサージュ」のアトリエを訪問。 「刺繍のデザインから生地への写し方、2種類の刺繍技術の工程を丁寧に教えてもらいました。職人さんたちの繊細な手さばきに、私も刺繍の世界に入りたくなってしまいました」 そして、ケリングの本社がある旧ラエンネック病院でもユニークな展示を楽しむことができたそうです。 「ピノー・コレクションの展示、クリストバル・バレンシアガのアーカイブ、そしてデムナ・ヴァサリアの、『襟、袖、装飾、黒、サイズ、シルエット』の6つの要素を軸に対話をテーマにした展示を見てきました。それぞれの要素を切り取るような展示方法も面白かったです!」
インドでサーフィン
チェンナイに住むヤスダハルコさんの自宅から30分ほどのところにあるコバラムという漁師町には、サーフ・ポイントがあるそうです。 「最近やっと、サーフィンらしいサーフィンができるようになってきた私は、波に乗るのが楽しくて仕方がなく、週末以外でも、余力のある朝は早起きして海に向かうようになりました。朝6時過ぎ、水平線の向こうで少しずつ昇る太陽が水面にまっすぐで静かな橙色の道を作り、その柔らかな光がゆらゆら揺れるなかでパドリングすると、幸せな気持ちでいっぱいになります。早朝の海は本当に清々しいです」 そしてサーフィンの帰りにヤスダさんが乗り込んだのが、ピンクのバス。背面がピンクのバスは、女性が無料で乗車できるのだとか。 「コバラムはチェンナイ市内に向かう路線の出発地点なので、常にたくさんのバスが集まっています。ECR (East Coast Road)沿いを走る109番に乗ると、近所のバス停まで31ルピー(約60円)。車より時間はかかるものの、車高が高いので景色も違うし、冷房がなく常に窓が空いていて、風が気持ちよく快適です。座席を確保できれば、という条件付きですが」 そして、こう続けます。 「早朝サーフィンを楽しんで、おいしいチャイを飲んで、ピンクのバスに乗って、家にたどり着いたときの満足感は特別でした。また同じコースで海に行こうと思っています」 「EXPAT by COURRiER Japon 海外で暮らしてみたら」では、世界中から執筆者を募集しています。ぜひ、こちらからご応募ください。
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