引き締まった肌になる習慣を解説!スキンケアと生活習慣でハリと弾力は取り戻せる
年齢を重ねるにつれ、肌のハリがなくなり、しぼんだ印象になってきたと悩んでいる人は多いもの。「自然なことだから仕方ない」と思いがちですが、今のスキンケアアイテムは格段の進歩を遂げています。上手に活用して、凜と引き締まった肌を目指しましょう。今回は、資生堂・みらい開発研究所所属の入山さんと、ロート製薬・スキンケア製品開発 開発第2グループ所属の平さんにお話を伺いました(撮影◎小川剛 イラスト◎watanao スタイリング◎シダテルミ 取材・文◎入江信子) 【図】若い肌、年齢を重ねた肌の構造の変化 * * * * * * * ◆肌の土台から再構築し、崩れない肌を作る 具体的に、どんな効果がある化粧品を選ぶのがベストなのか――。 「大切なのは、肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンを生み出す、幹細胞の力を維持すること。また変性したコラーゲンをしっかり排出し、新しいコラーゲンを生み出すというサイクルを整えることも、若々しい肌を維持するには重要です。年齢を重ねると代謝が落ち、変性したコラーゲンが蓄積しやすくなり、これが肌を硬くする原因にもなるからです」(入山さん) さらに、肌のより深いところにある皮下組織へのアプローチも忘れてはいけません。 「脂肪細胞を作るのに重要な役割を担っているのが脂肪幹細胞です。これをいかに健全に保つかが、皮下組織を充足させるカギとなります。肌の土台から再構築し、崩れない肌を作るという発想です」(平さん) そのほか、健康な角質細胞を生み出すなど重要な役割を持つ基底膜に働きかける、角層をうるおいで満たしバリア機能を整えるなどのケアも行うのがベスト。近年、それらすべてのケアを1つで行えるアイテムが続々登場しています。このように化粧品の進化が目覚ましいと、もはや美容医療に頼らなくてもいいのでは? と期待が高まりますが……。
◆最新のハリ・弾力ケアアイテムは 短期間で手応えを感じられる 「個人差はあるものの、適切なスキンケアを続ければ、ハリ・弾力は一定のところまでは戻せます。諦めて何もしないのと、丁寧なケアをするのでは、やはり差が出てくるでしょう」(入山さん) 「化粧品の連用試験では、肌にハリ・弾力を与えることは確認されています。一方で、美容医療は即時効果が高い。ですから、化粧品と医療のいずれか一択ではなく、両方とうまくつき合っていく時代なのではないかと思います」(平さん) 最新のハリ・弾力ケアアイテムは、短期間で目に見える手応えを感じられるよう開発されたものばかり。使い続ければ、年齢なりの美肌を実現できるから、いつものスキンケアにプラスする価値は大。そしてお手入れだけでなく、生活習慣を見直すことも忘れてはいけません。 「前述した脂肪幹細胞は、内的要因の影響を受けやすいため、疲れて血中に疲労物質が増えると幹細胞の数が減少するうえ、肌のコラーゲン生成が抑制されることがわかっています」(平さん) 「肌も内臓の一部。実際、一卵性双生児でも、その後の生活環境により印象が変わることがわかっています。ですから、規則正しい生活や三食きちんと食べるといった習慣が、肌によい影響を与えるのも頷けるでしょう」(入山さん) 進化した化粧品の投入に加え、規則正しい生活も意識して日々を過ごす。そうすれば、3年後の肌は確実に変わるはずです。ぜひ明るい未来を見据えて、ハリ・弾力ケアを始めてみませんか。