嫌われない努力をしていませんか?「周りの目を気にするクセ」から解放される方法
他人の心無い言葉に傷ついたり、人から嫌われることを恐れて好きでもない人にまで好かれようとがんばってしまう...そんな経験はありませんか? 本稿では、精神科医の藤野智哉さんによる書籍『「そのままの自分」を生きてみる』から、心をラクにするためのヒントを紹介します。 【心が軽くなる言葉】人間関係が良くなる8か条 ※本稿は、藤野智哉著『「そのままの自分」を生きてみる 精神科医が教える心がラクになるコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
真に受けないこと
本稿は、つらさや悩みのもとになりがちな「他人とのかかわり」についてのお話です。しんどさや悩みの要因は、ついつい「他人の目」を気にしていたり、他人と比べてしまっていたりするから、ということも多いのではないでしょうか。 「それでいいの?」などと人から言われて傷ついたり、まわりの行動を見て「みんなできているのに、私はできてない」と悩んだり。「他人を気にしすぎないこと」について、本稿ではお話しできたらと思います。 たとえば、「机の上がけっこう汚いよね」「最近、太ったんじゃない?」とズケズケ言ってくる同僚がいたとします。そのとおりだけど、そんなふうにストレートに言わなくても、とモヤモヤが止まらない......なんてことありますよね。 世の中には、正面から受け止めなくていい言葉があります。これを知っているだけで少し自分の受けるダメージを減らせると思います。 世の中にいるすべての人が、気配りができるとはかぎりません。なかには相手の気持ちがわからない人もいるし、ひょっとしたら嫉妬で言っているかもしれない。別のことで機嫌が悪くて、八つ当たりで言いやすい人に言っているだけということだってあります。 そのうえ、「最近、太ったんじゃない?」と言ってくる人の言葉をストレートに受け止めてダイエットしたとしても、「その色の洋服、あんまり似合ってないね」「シミが増えたんじゃない?」なんて、さらなるネガティブな指摘をしてくることも十分ありえます。 こちらのできることは「真に受けないこと」です。自分にとってイヤなことを言ってくる人やアドバイスで「よけいなお世話」をしてくる人は、そんなに深い意味で言ってないことも多いものです。そんな言葉は深読みしてもどうせ空振り。最初からスルーでOKです。 少しイヤな言い方に聞こえるかもしれないですが「その人が自分にとって、どのくらい価値があるか」を考えてみるのもいいかもしれません。 目の前の人が、「昔からの大切な親友」なのか、あるいは「たまに話すくらいの同僚」なのか、「ママ友グループの一人」なのか。そんなに大切でない人の言うことまで、いちいち気にしていたら大変です。自分を変えなければいけないところだらけになってしまいます。どうでもいい人から言われた言葉には「あぁ、見る目がないんですね」で完封しましょう。 「スルーなんて、そんな無視するようなことできない」みたいに思ってしまう人も時々いたりします。真面目でちゃんとした人だなって思います。だったら、こんなふうに考えてみてはどうでしょうか。「イヤなことを言ってくる人には、少しくらい悪い自分を出したっていい」って。ほんの少しだけ、ね。