ファジアーノJ1昇格、知事「J2とは景色変わる」…専用スタジアム実現へ「みなさんが強く思えば実現に」
悲願のJ1初昇格を決めたファジアーノ岡山は9日、監督、選手らが岡山県庁を訪れ、伊原木隆太知事にJ1への決意を語った。岡山県内の百貨店がセールを始めるなど「全員で勝つ!」を体現したクラブに対するお祝いムードに包まれている。(浜端成貴、井上学)
「ファージアーノ!」。午前9時頃、県庁の玄関前で職員ら約400人が掛け声を上げて迎える中、森井悠社長や7日のプレーオフ決勝で2点目のゴールを決めた本山遥選手ら6人が笑顔で登場。知事から花束を受け取った木山隆之監督は「来季のJ1の舞台でしっかりと戦えるように準備をしなければならない。これからもよろしくお願いします」と述べた。
その後の表敬訪問で、竹内涼主将は「みなさんの支援があり、一緒につかんだ昇格だと思う。また来年も一緒に戦いたい」とあいさつ。ファジアーノからサイン入りボールなどを贈られた知事は「県民の夢をかなえてくれた。本当にありがとう」とねぎらった。
ファジアーノは専用スタジアムの実現を目指しており、森井社長は「現在のスタジアムでは観客などの受け入れが不十分だと感じた。どういう施設が必要かを検討していきたい」と語った。知事は報道陣の取材に「関係者も多く、検討すべきことが色々あるが、J2とJ1では景色が変わる。県民の税金が必要なことなので、どちらが正しいということではないが、みなさんが強く思えば思うほど実現に向かって少しずつ進んでいくと思う」と話した。
岡山高島屋で記念セール
岡山市北区の岡山高島屋では8日、記念セールがスタート。最長で24日まで、エスカレーター前の特設ワゴンや一部店舗で、婦人服や雑貨、食品などを割引価格で販売する。目玉商品は純金製のサッカーボールの置物(15グラム)で、通常価格58万3000円から1割引きで注文を受け付けている。
浅口市から友人と訪れた客(73)は「J1昇格の悲願がようやくかない、明るい気分で買い物を楽しみに来ました」と笑顔。同店は昇格決定後すぐにセールの実施を決め、担当者は「岡山全体で昇格を祝い、盛り上がる一助になればうれしい。これからもファジアーノを応援していく」と話していた。
JR岡山駅構内の「さんすて岡山」と地下街「岡山一番街」でも11日から、飲食や雑貨など一部店舗で割引や記念品のプレゼントを予定。このほか、岡山市北区の池田動物園では来年1月末まで、ファジアーノのシーズンパスを提示すると入園料が半額になるサービスを実施している。