台風上陸の台湾南部で病院火事 煙を吸い込むなど9人が死亡
屏東、台湾、10月4日 (AP) ― 台風18号(クラトーン)が台湾に上陸した10月3日、南部の病院で火災が発生し、少なくとも9人が死亡した。死者は火災の煙を吸い込んでおり、火災の原因は当局が調査中。 火災が発生したのは、暴風雨の被害が最も大きかった南部屏東県で、台風は同日午後に高雄に上陸し、豪雨と強風を伴い、島の一部ですべての機能が停止した。 近隣の陸軍基地から兵士が動員され、医療従事者や消防士を支援、患者の避難や消火に当たった。 病院の患者176人が正面玄関に運ばれ、救急車や土砂降りの雨を避けるための防水テントに移され、次いで近くの避難所に移された。 台風18号は屏東県南部の港湾都市高雄に上陸。最大風速34.8メートル、最大瞬間風速は45.15メートルだった。 ゆっくりとした動きの台風は過去5日間に台湾東部と南部に大量の雨を降らせ、山間部や低い土地の住民数千人が避難を余儀なくされた。 洪水と強風は輸送ルートや電力網を寸断、漁業から化学薬品にいたるまで、さまざまな産業に多大な被害をもたらした。 台湾では近年、喫煙の禁止や建築規制の強化により、公共施設の防火対策がかなり進んでいる。 (日本語翻訳・編集 アフロ)