ホンダGB350に見るホンダの英国風トラディショナルバイクへの情熱
細身のジャケットにワイシャツとネクタイ…ブリティッシュトラッドなコーデって、パリッとした王道スタイルだよね! そういえばバイクでも英国風なトラディショナルバイク、ホンダGB350シリーズが、人気になっているよね。 【画像】ホンダGB350シリーズ:英国風なトラディショナルバイク 丸目ヘッドライトにティアドロップタンク、丸く深い前後フェンダーに、シリンダーが直立したエンジンなど、1960年代の英国車風スタイリングは、バイクらしいバイクの、代表的なスタイルとして定着しているんだよね。そんなGB350の開発ストーリーを紐解くと、ホンダらしい試行錯誤がたくさん見て取れて面白いんです。 ホンダにはかつて、GB250クラブマンをはじめとした、カフェレーサーのGBシリーズが存在していました。「GB」の由来は所説あるのですが、イギリスの正式名称「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」の「Great Britain」の頭文字から付けられたともいわれています。GBというシリーズそのものが、英国風をかなり意識しているってことが分かるよね。
インド市場の変化を受けたGB350の企画
GB350の企画は、経済成長著しいインドの消費者動向にありました。かつてのインドの娯楽は、週末を家族で過ごすとか映画を見るといったものでしたが、近年の若者たちには変化が。みんなでツーリングに行き、SNSで写真や動画を共有するという、グローバルに共通する体験にシフトしていたのです。 さらにインドでは、イギリス生まれインド育ちの、ロイヤルエンフィールドの中型バイクが憧れの的。ツーリングイベントなども、盛んにおこなわれている状況でした。このことを掴んだホンダは、インド市場を中心に据えた、グローバルモデルにもなりうる新型バイクの開発をスタートします。 開発の狙いは「日常から遠出まで~ ザ ホンダ ベーシック ロードスター」。まさに現代のツーリング事情にあったモデルを、開発しようとしていたんだね。開発メンバーは、開発責任者の山本堪大さんを中心に、勢いのある若手が多く起用されました。彼らのほとんどが旧車好きだったっていうのも、おもしろいぜ。