今季限りでアルピーヌF1離脱のオコン、その後任は? 有力候補の3人をピックアップ
エステバン・オコンが、2024年シーズンを最後にアルピーヌF1チームを離脱することになった。これによって、来季のアルピーヌのシートは少なくともひとつ空くことになった。 【ギャラリー】F1史上最も醜い、2014年のF1マシン全車 先日のモナコGPのオープニングラップでは、チームメイトのピエール・ガスリーと接触してしまったオコン。チームの事前の取り決めを守らずに追い抜きを仕掛けた結果の接触ということもあり、アルピーヌのブルーノ・ファミン代表はオコンに対して厳しいコメントを残しており、カナダGPでのドライバー交代もあるのではないかという噂も立った。モナコのクラッシュだけが今回の決別に繋がったわけではないだろうが、チームの最終的な決断に影響を与えた可能性は高いだろう。 オコンは2020年にこのチーム(当時の名称はルノー)に加入し、翌年のハンガリーGPで初優勝を飾るなど、合計3回の表彰台を獲得した。SNSでの発表で彼は「初めての表彰台からF1初優勝まで、このチームで達成できたことは信じられないほど幸運で、光栄なことだと感じている。これらの成果によって夢が叶った」と語っている。 オコンは今後の計画を近いうちに発表するとしているが、アルピーヌのドライバーは今年末まで続ける予定だ。 そのオコンの移籍先として有力とされるチームのひとつはハースで、ルーキーのオリバー・ベアマンを獲得する可能性とともに、経験豊富なチームメイトとしてオコンを迎え入れる可能性もあると言われている。またカルロス・サインツJr.が2026年からアウディのワークスチームとなるザウバーからのオファーを拒否した場合、そのザウバーもオコンにとっての選択肢となろう。 また公式発表はないが、アルピーヌはピエール・ガスリーと来季の契約を更新する可能性が高い。では、オコンの後任としてガスリーと組むドライバーは誰になるのだろうか?
ジャック・ドゥーハン
現在:アルピーヌ リザーブドライバー F2最高成績:年間3位(2023年) オコンの後任として有力視されているのが、チームのリザーブドライバーであるジャック・ドゥーハンだ。彼は2018年にイギリスF4選手権でシングルシーターデビューを果たし、2019年にはアジアンF3でランキング2位。2020年にはFIA F3にステップアップして、2年目の2021年にランキング2位になると、翌年にF2昇格を果たすと同じく2年目の2023年にランキング3位を獲得した。 ドゥーハンは以前レッドブル育成だったが、2022年にアルピーヌアカデミーに移籍。F1マシンのテストドライブなども経験した。昨年はF1チームのリザーブドライバーとして、テスト以外にも公式のプラクティスセッションにも出走した。 彼はアルピーヌとともに2024年シーズンに向けて全力を注いでおり、A522のテストやシミュレータテストなどを行い、チームのマシン改良に貢献している。 彼が注目を集めているもうひとつの要素はその血筋だ。父親は二輪界の伝説的なライダー、ロードレース世界選手権(現MotoGP)の最高峰クラス(当時は500cc)で5回のタイトル獲得経験を持つミック・ドゥーハン。活躍カテゴリーは違えど、レース界のサラブレッドと言える存在だ。