ビーチサッカー監督復帰のラモス氏が仰天プラン「物足りない選手ばかりだ」
ビーチサッカーの日本代表監督に復帰したラモス瑠偉氏(61)が14日、東京・文京区のJFAハウスで就任会見に臨み、いきなり“ラモス節”を全開にした。 「何人かの選手は喜んでくれているけど、何人かがもう私にビビっている。鬼がまた帰ってきたと。それじゃアカンで、ホンマ」 ビーチサッカーの初代日本代表監督に就任し、生まれ故郷のリオデジャネイロで開催された第1回ワールドカップに臨んだのが2005年5月。準備期間がわずか数日というハンデを吹き飛ばし、即席チームをベスト4入りさせて世界を驚かせ、日本国内でもビーチサッカーに脚光を浴びさせた。 柏レイソルコーチ、古巣の東京ヴェルディ監督を経て2009年に代表監督に復帰すると、同年と2013年のワールドカップでも日本をベスト8に進出させた。2014年からはJ2のFC岐阜の監督を務めたが、解任から約5ヶ月後の2016年12月末に脳梗塞で倒れ、活動休止を余儀なくされていた。 家族による発見が早かったことが幸いして大事には至らず、懸命なリハビリの末に復帰したラモス氏とビーチサッカーを再び結びつけたのは、現役時代から紡がれてきた強く、太い絆だった。 昨年5月からオンエアされた、1400万ダウンロードを突破する大ヒットを記録したスマホ用ゲームアプリ『星のドラゴンクエスト』のテレビCMで、ラモス氏は日本代表やヴェルディ川崎(当時)でともに戦った盟友、北澤豪氏(49)と共演している。 日本サッカー協会(JFA)のフットサル委員長を務め、ビーチサッカーも担当していた北澤氏と、収録の合間にビーチサッカーに関する話で花が咲いたとラモス氏は笑う。 「またビーチサッカーを盛り上げるために力を貸してください、と言われてね。9月くらいに会って、お茶をしたときにまず私の体のことを心配してくれたんですよ」 おりしも復帰後の最終的な検査を受け、問題なしと医者から太鼓判を押された直後だった。その旨を告げると、直後に北澤氏を介してJFAから正式なオファーが届いた。これまでの手腕や足跡に、期待の二文字を託された。復帰への迷いはいっさいなかった。 「声をかけてくれたというか、私のことを思い出してくれただけでも嬉しかった。念のために昨年のクリスマスに、もう一度検査してもらったら、驚くくらい順調に回復していると先生に言われた。先生の許可も得てもう飛行機にも乗っているし、悪かったらこの場にはいませんよ。 日本のビーチサッカーを何とかしないといけないと思っていたし、もう一度日の丸を背負って監督をやりたいとも思っていた。何でつらい道ばかりを選ぶのかと家族は思ったかもしれないけど、妻も娘も喜んでくれた。私がどれほどビーチサッカーを愛しているかを、わかっているからね」